この記事では、週刊少年ジャンプ2025年13号に掲載された「カグラバチ」の第69話「傷ノ男」の感想と考察を書いて行こうと思います!
前回の振り返りは下の記事になります!
戦国与次郎を倒した昼彦の剣の秘密が明かされましたよね。それは「不可視の剣術」と呼ぶもの。それに対してチヒロは洞察眼で対応。カウンターを合わせたところは本当に熱くなりました!
イヲリを学校に戻してあげるためには灯篭の鍵が必要。それをチヒロは屋上へ届ける事ができるのか。緊迫の展開が続いております!
最新コミックス6巻の情報も要チェックです!
イヲリ「私はいない方がいい」
巻墨の隊長・郎とイヲリの乗ったエレベーターは屋上に到着。封印に必要な動力を供給する灯篭の前に炭、その近くには杢が立っています。
郎が2人にチヒロが鍵を取りに下へ向かった事、支配人の死を手短に報告。鍵が来たならすぐに封印を開始すると今後の段取りを伝えます。こちらは何も問題はない。
しかし、封印するイヲリの心が揺れています。
ただし2択の選択に迷っているワケではありません。そこはもう学校に戻りたいと決断したのです。どうしても拭えない‟わだかまり”がイヲリの心から消えない。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
私がいるから誰かが傷ついてしまう。自分の存在が禍を招いてしまう。2つのどちらを選んだところで… もう私なんていない方が良いのではないか。
イヲリは自己否定に苛まれているんですね。
毘灼・久々李もやって来た
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
ホテルの屋上には毘灼の久々李もやって来ました。おそらく斗斗さんが妖術で呼び寄せたのでしょう。すぐさま郎が応戦しています。
さらにはホテル中のチンピラ達もイヲリを狙って屋上に殺到。チンピラは洗脳を受けており、抑制のタガが外れて致命傷を与えても食らいついて来ます。まるでゾンビ。この洗脳は斗斗さんの妖術の仕業でしょうね。
まだ斗斗さんは姿を見せていませんが、ホテル中の人間に洗脳を施して回っているのでしょう。それが終われば屋上に現れると思われます。
これらを巻墨3人で対処しなければならない。
井倉もホテルに来ていた
ここで少し時間をさかのぼります。第63話で久々李が教室から去った後、杢が現れるまでの間の出来事だと思われます。そこでチヒロと井倉は言葉を交わしていたのです!
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
イヲリが「ある組織」から狙われている事を聞いた井倉は、それなら京都の中でも物騒なこの一帯だろうと目星をつけて捜索。一晩中捜した末に斗斗さんを発見します。
尾行の末にホテルに到着。そこで戦国与次郎が昼彦に斬られるのを目撃。昼彦と斗斗さんの会話を盗み聞きした結果、井倉はこのホテルにイヲリがいる事を知ります。ここは毘灼が迂闊でしたね。
イヲリの情報を得た井倉。しかし目の前の死体や大量の血を見て足がすくんでしまう。動けない。チヒロからの「それ以上血を流したくなければじっとしておくんだ」の忠告が頭をかすめるのです。
傷ノ男
井倉は久々李が襲撃して来た時に割った窓ガラスで手を切っていたんです。その治療中、保健室でイヲリには「関わらない方が身のためだよ」と言われていました。
それは自分自身が学校中から言われていた言葉でもあったのです。イヲリもクラスメイトから井倉とは関わらない方が良いと言われていた。しかしイヲリは分け隔てせずに接してくれた。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社俺は孤高を捨てた
これは井倉にとって何物にも代えがたい、そんなかけがえのないものだったんでしょうね。イヲリという人間にとってはごく平凡なやり取りでも、井倉にとっては特別なものだった。
これを思い出した井倉は、まだ手当したばかりで包帯を巻いた手をギュッと握り締めます。傷口は開き血がにじみ出る。チヒロからの「これ以上血を流したくなければ」なんて気になるもんか!
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社傷ノ男
井倉はその手のひらの血で「使命の証」をつけます!
ここまでのシーン、本当に熱いです!!
布石の打ち方が本当にうまいですよね。そして画の力ですね。第62話の初登場からの井倉が見せる様々な表情。しっかりと僕の心に迫りました!
灯篭の鍵はチヒロから井倉へ
ここでチヒロと昼彦が乗ったエレベーターが落下して来るんです。2人の間に井倉が現れる。驚くチヒロはホテルに来た理由を井倉に問い質す。イヲリを助けに来たんだ、と。
傷だらけになったって構わない!!
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
だから来たんだ
とがめようとするチヒロの言葉をさえぎって言うんですよね!
その井倉の覚悟を見たチヒロは、井倉に灯篭の鍵を託します。そして、まだ揺れるイヲリの手を引いてあげられる者がいるとすれば井倉なんだろうと確信するのです。
鍵を持ってエレベーターに乗り込む井倉!
井倉の咆哮にイヲリ覚醒
屋上ではまだイヲリの心は揺れていました。「私はいない方がいい」という言葉が頭から離れない。そんな彼女の目に井倉の姿が映る。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社俺はあなたがいないと困ります!!
この井倉の命を賭した咆哮がイヲリを答えに導くのです。「いない方がいい」なんて間違ってる。井倉にとってイヲリは「いないと困るんです」。ちゃんとイヲリの居場所はあった。
そしてイヲリが井倉をここへ導いているんですよね。こんな自分に関わってくれたからと井倉はここに来たのです。それはイヲリにとっては「ごく平凡」だろうが井倉には特別だった。
そこにイヲリが出した答えが「学校生活(へいぼん)」を守りたい」というもの。イヲリにとって学校生活は‟特別”だったんだと分かったんじゃないかな。井倉がそうであったように。
この想いが奇しくも封印の鍵を壊します!
‟座村清市の娘”としての彼女を覚醒させる
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
この展開なんです!!!
よもすれば賛否を呼ぶ展開とも言えそうですけどね。
この直前に封印が完全に壊れているので、‟座村清市の娘”である記憶と共に習得していた剣術が呼び起こされたって事なんだろうと思われます。つまり座村から教わっていた剣術ですよね。
僕がこのシーンを見て思い浮かべたのが、
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社オモチャの兵隊さんとレベッカ
(第733話)
「ONE PIECE」のオモチャの兵隊さんとレベッカでした。このオモチャの兵隊さんはレベッカの父キュロスです。そしてレベッカは父の記憶を失っています。いつまで守ってやれるか分からないからと戦いを教えるんです。
座村も、もしもの時のためにイヲリに「居合白禊流」の稽古をつけていたんじゃないだろうか。もうその時には記憶を封印してもらう事を決めていたのかも。忘れてしまえば守ってやれません。
ここの真相は次回イヲリの口から語られるのかも。
こうなると久々李の相手をイヲリがする事になるかもしれませんね。どこまでイヲリの剣術が通用するのか。ここに注目が集まりそう!!
ちなみに、もしもイヲリの記憶を再封印できたならば、井倉が見ていますが忘れる事になるハズです。ちゃんと普通の学校生活に戻れますので心配はいりませんよね!
まとめ
あの井倉がこんな重要キャラだったなんて夢にも思いませんでした。ちゃんとカッコいいんだもん!そしてイヲリのラストページにはひっくり返りました!! 笑
- 久々李が参戦
- チンピラ達の洗脳は斗斗さんの仕業
- 井倉がホテルに来ていた
- イヲリと井倉の出会いがキーポイント
- 井倉の覚悟を受け止めるチヒロ
- 灯篭の鍵はチヒロから井倉へ
- 井倉の咆哮が揺れるイヲリを答えに導く
- イヲリの剣術は座村が教えていた?
- イヲリvs久々李の展開か?
今回はまた熱かったですよね!
次回が楽しみで仕方がないっす!
ありがとうございました!!
昼彦の考察もよろしくです!!
コメント