この記事では、週刊少年ジャンプに連載中の「ONE PIECE」に登場する「‟五芒星(アビス)”」について考えてみようと思います。ポイントは「マーク」にあるのではないか。
第1140話‟スコッパー・ギャバン”にて、聖地マリージョアからエルバフへと神の騎士団の2人が呼ばれました。「呼ぶぞ」と‟五芒星”を出現させたのは軍子。しかし、軍子が2人を呼んだと言えるのだろうか。
この疑問点から考察を始めます。
2人を呼んだのは軍子の意思ではない
エルバフの「陽界」、セイウチの学校が見下ろせる開けた場所。そこに降り立ったシャムロックと軍子。軍子が「呼ぶぞ」と‟五芒星(アビス)”を出現させます。
そこから現れたのは神の騎士団の2人。
- ソマーズ聖(シェパード家)
- キリンガム聖(リモシフ家)
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社
シャムロックが「なぜ2人呼ばれた?」と疑問を口にしています。その疑問は2人に向けられたものです。呼んだ軍子の方には何も言わず、呼ばれた2人に聞いているのです。
軍子の意思で2人が呼ばれたとは思えません。
しかし、呼んだのは軍子で間違いないと言えます。
軍子がエルバフで‟五芒星”を出現させた事で、聖地マリージョアにいる2人の足元に‟五芒星”が出現したと思われるのです。2人が突発的にエルバフへ送られているのは明らかです。
- ソマーズ聖は電伝虫で交渉中
- キリンガム聖は移動中
軍子が‟五芒星”を出現させたから、まだ準備ができているとは言い難いのに2人は呼ばれてしまったのです。ただし軍子の意思で2人は呼ばれていない。それならばシャムロックの疑問は出て来ない。
2人を選んだのは軍子とは別の意思である。
‟五芒星”による移動とイム
‟五芒星”はエッグヘッド編でも登場していました。
それを使っていたのは五老星ジェイガルシア・サターン聖です。聖地マリージョアにいる4人をエッグヘッドに呼んでいましたよね。今回の軍子と同じ事をしていたのです。
‟五芒星”を通って聖地マリージョアからエッグヘッドに来ていた4人の内の3人。先にルフィ達によって飛ばされていたマーカス・マーズ聖以外の3人です。
彼らは、エメトが解放した「ジョイボーイの覇気」を当てられた事で聖地マリージョアへと戻されてしまいます。サターン聖も覇気を当てられましたがエッグヘッドに残ります。戻されたのは呼ばれた者達だけ。
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社
この時 イムが叫び声を上げて苦しんでいます!
聖地マリージョアにまで覇気が到達していたのなら、イム以外にも気を失う天竜人や海兵・役人が描かれていても不思議ではありません。それらが描かれるのはエッグヘッドにいる海兵だけです。
イムにも何か影響が及んでいるのはなぜなのか。
‟五芒星”による移動とイムには関係性があるのではないだろうか。ジョイボーイの覇気によって3人が強制的に聖地マリージョアに戻された事と、イムが苦しんでいる(怯えている)事が無関係とは思えないのです。
‟五芒星”にはイムの存在が関係してそう。
‟五芒星”とマーク
キリンガム聖によると「マークねェ奴ァ “五芒星”を通れねェ」という話です。エルバフの巨人族の子供達は‟五芒星”を使って移動させる事はできない。
彼らが子供たちに「マーク」を与えたり、貸したりする事はできない。たとえ一時的であってもです。それができるならやっているハズです。
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社ソマーズ聖の左腕
ソマーズ聖の左腕に見える紋様。これが「マーク」と言われているものなのかもしれません。そう考えると、あの格好でエルバフに呼ばれた事には大きな意味があったのかもね。
どういう者が「マーク」を持つのか。
五老星と神の騎士団が持つ特別なものだとすると。
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社
イムに謁見を許されている者!?
‟五芒星”を利用できるのは世界政府の中でも限られた者だけの特権であって。その特権はイムの存在を知っても良いと許された者だけが持つ。
それは五老星と神の騎士団だけ?
ソマーズ聖とキリンガム聖を呼んだのはイム
エルバフに神の騎士団2人が呼ばれたのは、シャムロックが聖地マリージョアに帰る事になったから。これは「上」からの指令だそうです。シャムロックの代わりにソマーズ聖が選ばれています。
「上」というのはイムか五老星です。
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社シャムロック「もう一人呼べ…」
軍子「わかった… 誰にする?」
そもそもシャムロックが軍子に頼んでエルバフに呼んだのはキリンガム聖だったと予想できます。キリンガム聖は準備できていますからね。ただし就寝中だったのか寝ぼけていてバタバタしていました。
どの時点でシャムロックを帰らせる事が決まったのかのかは不明ですけどね。代わりとなったソマーズ聖の様子からすると決まったばかりです。聖地マリージョアもバタバタしています。
そんな事は何も知らない軍子は、てっきりキリンガム聖だけが来ると思って‟五芒星”を出したのだと思うのです。しかし呼んでみたら2人で。ソマーズ聖は服も着ていない状態だった。
聖地マリージョア側では‟五芒星”をコントロールできていません。軍子が出してしまえば、ソマーズ聖とキリンガム聖は強制的に送還される仕組みになっていたと言えます。しかし軍子が2人を選んだとは言い難い。
誰がソマーズ聖とキリンガム聖だと決めたのか。
2人を選任したのは五老星で、イムに対して「軍子が‟五芒星”を出したらソマーズ聖とキリンガム聖を送ってください」と頼んでいたのではないかな?
エッグヘッドの時もサターン聖が聖地マリージョアから4人を呼ぶ際に、実はイムに対して頼んでいたのではないか。「権力の間」の4人を呼びたいですと。
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社イム様!! 慈悲を…!!
五老星はテレパシーでの会話が可能であり、サターン聖とイムが交信している様子も描かれていました。イムの名前を呼ぶサターン聖の声は周囲の海軍中将には聞こえていないハズです。
よってエルバフに2人を呼んだのは、厳密にはイムなのではないか。軍子が‟五芒星”を出現させれば自動的にソマーズ聖とキリンガム聖の足元にも‟五芒星”が現れるように設定したのはイム。イムからすればソマーズ聖の準備など知った事ではない。
まとめ
‟五芒星(アビス)”というのはイムが握るチカラではないか。これが要点になります。サターン聖や軍子よりも、その背後にいるイムこそが重要であると考えます!
イムが「マーク」と共に与えている能力ではないか。
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社壁画の悪魔はイム?
それは悪魔のチカラの一端ではないのかな?
‟五芒星(アビス)”の「星」というのは逆さまであり「デビルスター」と捉えるのが正しいのかも。まるで悪魔の召喚術のような使い方になってもいますしね。
- 軍子の意思で2人が呼ばれたとは言い難い
- 2人を呼んだのは厳密にはイム
- 五芒星(アビス)を使えるのはイムに謁見を許された者
- マークはイムから与えられる
このように考えてみました。
ありがとうございました!!
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