【カグラバチ 第75話の感想・考察】妖刀「酌揺」の能力の一つ‟宴”が引き起こすもの

カグラバチ 第75話 扉絵 カグラバチ最新話

この記事では、週刊少年ジャンプ2025年20号に掲載された「カグラバチ」の第75話「幻想」の感想と考察を書いて行こうと思います!

前回の振り返りは下の記事になります!

封印を完全に破壊して全てを思い出したイヲリ(過去編終了)。チヒロはイヲリの想いを伝える為に、そして昼彦もまたこのまま終われるものかと妖刀を抜く!それと同時に座村が妖刀「飛宗」を抜いて天から舞い降りて…

さぁ 妖刀三つ巴の死闘が始まる!

妖刀「飛宗」の能力の一つ‟鴉”

ホテルの屋上は増築中。その骨組みの上に舞い降りた座村が “鴉(からす)”を発動。辺り一面に舞い散る無数の黒い羽根。視界から座村が消えた瞬間、昼彦が「宴」と言ったと同時に隣の斗斗さんの首が飛ぶ。それを目で追う昼彦もまた斬られていた!

座村はこれまで「音と匂いの機微と敵意・殺気を総合的に汲み索敵」しておりましたが、

カグラバチ 第75話 飛宗の能力の一つ‟鴉”は舞う羽根と自分の位置を入れ替える
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社

妖刀「飛宗」を使用している時は舞う羽根を通して周囲を知覚するそうです。そして「飛宗」の能力の一つである‟鴉”は、その舞う羽根と自分の位置を入れ替える事を可能とするのだそう。

座村は舞う羽根で昼彦と斗斗さんを知覚。そして羽根と自分と位置を入れ替える形で瞬間移動し、即座に2人を斬るという早業を見せたって事なんですね。

第56話の仙沓寺において黒い羽根が舞う中で次々と敵が斬られていくシーンがありました。この時も座村は羽根で知覚しつつ、その羽根と自分の位置を入れ替えながら敵を斬っていたんでしょうね。

基本的に妖刀の能力は3つなんですよね。

それに加えて使い手独自の‟本領”です。

妖刀「勾罪(真打)」の3つの能力

  • ‟蛛(クモ)”
  • ‟蜻(トンボ)”
  • ‟蜈(ムカデ)”

剣聖が呼び起こした‟本領”

  • 蠱(こどく)

これで明らかになった「飛宗」の能力は2つ。玄力感知の「梟」と今回の「鴉」ですね。あとはチヒロを死亡させながら蘇生させた技です。柴さんは「飛宗の応用」と話してしましたが、残る能力を応用したものなのか、あるいは‟本領”に関わっているのでしょう。

巻墨の忍の技術は‟鴉”には通じない?

座村が巻墨の隊長・郎に対して「封印を解いたのか…?」と聞いています。これをもって言えるのかどうかは分かりませんが、「飛宗」の能力‟鴉”の前では巻墨の忍の技術は通用しないと思われます。

カグラバチ 第55話 神奈備御庭番・座村親衛隊「巻墨」
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社

巻墨の忍の技術とは、音も匂いも殺気も削ぐというものでしたね。座村に対してその存在を消す事ができた。だからこそ座村の戦闘を邪魔する事なく唯一共闘できる部隊と言われていたのです。

しかしそれは、あくまでも「飛宗」を持っていない座村だったからこそ可能だったのであって。‟鴉”による黒い羽根で知覚されてしまえば、いくら音や匂いや殺気を消そうとも存在を悟られてしまう。こうなりますよね。

こういう事だから今回、座村はそこに郎がいる事が分かったと言えるのかもしれません。

ただし、第60話において神奈備の幹部が座村の討伐部隊に巻墨を選出します。その理由は、巻墨こそが唯一「座村の天敵に成り得る」からでしたね。存在を消す事ができるから。しかし、この時点ですでに座村は「飛宗」を手にしています。

あの神奈備の幹部が「飛宗」の能力を把握していないとも思えませんし、‟鴉”の羽根をもってしても巻墨は座村から存在を消す事ができるのかどうか。ここは推移を見守りたいところ。

妖刀「酌揺」の能力の一つ‟宴”

斬られたと思われていた昼彦でしたが、「おとう おとー…」と呻いた後に消えてしまう。そして座村が取り上げていたと思われる「酌揺」もドロりと溶けてしまいます。さらには周囲が歪むような感覚を持つチヒロ達。

これらは全て妖刀「酌揺」によるもの!

カグラバチ 第75話 酌揺の能力の一つ‟宴”は酔いに依る幻覚を引き起こす
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社

「酌揺」の能力の一つ‟宴”は、酔いに依る幻覚を引き起こすというもの。座村が斬ったのは幻であって、その時に昼彦が‟宴”を発動していた事で起きた現象だったのです。斗斗さんも助かっており、ギリギリ間に合っていた様子。

しかし、この‟宴”の能力を紹介する画がとても素晴らしい! 徳利を持つ花魁2人が盃に酒を注いでいるんです。もう次の能力でどんなエフェクトが出て来るのか待ち遠しいくらい!

昼彦の首が幻なら、「おとう おとー…」という言葉も座村が聞いた幻(幻聴)という事なんですかね。その直前のイヲリの言葉が影響したものかもしれません。あるいは他に何か意味があるのだろうか。

座村は斬った感触まで錯覚させられており、遅れをとった原因に「娘がいることの動揺」があったとチヒロは考えています。それで昼彦が‟宴”の発動という先手がとれた。動揺がなければ‟宴”の発動を許す事なく即座に斬っていたのでしょう。

妖刀を手に再びチヒロvs昼彦

‟宴”は範囲にいる全てに効果をもたらすものではなく、相手を選ぶ事ができる様子。イヲリを狙う者達に能力の影響はありません。能力の影響下にあるイヲリにチンピラ達が殺到!

そこでチヒロは、座村に対して「自分の娘を守れ!!」と叫びます。イヲリの護衛は座村に任せ、自分は術者である昼彦を追いかける。先にチヒロが繰り出していた ‟涅 千”は昼彦の索敵用だったのです。

家具 第75話 酌揺の能力を知っていたチヒロの対処
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社

さらに‟錦”で三半規管”を強化。昼彦の持つ「酌揺」の能力を知っていたからこその対処を前もってしていたってワケですね。もう冒頭で妖刀を持つ3人が三者三様の初手を打っていた。それもあってとてもスピーディーに事が運ぶので、心地よく話が進みます。

一方のホテル内部に逃れていた昼彦ですが、その傷は実は浅くはなかった。ここでも無茶をする必要はないと諭す斗斗さんですが、昼彦の意志は固く引きません。チヒロにやられたままでは終われない。

カグラバチ 第75話 再び戦う事になったチヒロと昼彦
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社

かくして再び戦う事となったチヒロと昼彦。歌舞伎の時から数えれば3度目の対戦になります。これまでと違うのは両者共に妖刀を手にしているという事。

チヒロは「淵天」を手にして3年と少し。対する昼彦は妖刀初心者どころか、今「酌揺」を抜いたばかり。キャリアの差は歴然なんですね。これでどう戦えるのか?って話なんですよ。

昼彦の変幻自在の「不可視の剣術」と「酌揺」の能力の親和性と言いましょうか。相性ですね。そして幽が言っていた「昼彦の戦闘の才は宝物」。ここになって来るんですかね。チヒロが驚くほどのものを見せるのかも。

どうしたってチヒロの勝ちが見えないんですよ。

なぜなら、勝って当然だからです。

昼彦が先の戦いで深手を負っている事と、まだ妖刀を抜いたばかりの初心者である事。この2つのハンデがあってチヒロが負けるワケがないんですよ。そう思えば思うほど、昼彦が負けるワケがないと思っちゃう。

何かあるんですよ、おそらくはね。

イヲリの護衛についた座村のいる屋上。ここには久々李がいるのですが、妖刀が使えない状態なので座村に敵うハズもなさそうです。ならばイヲリを捕まえるのは無理っぽいので、斗斗さんが妖術で昼彦と久々李と共に撤退の流れになるのかなぁ。

東京では幽達が真打を狙って神奈備本部へ

幽と松のおじさんの2人は東京にいました。

毘灼にとって座村は強力な武器であるが、上手く操って十分な利益と引き換えに壊さなければならない。その為にもイヲリの存在が鍵となるのだが、京都の攻防次第で二の矢を放つ必要も考えておかねばならない。

こんな話をしていますよね。

おそらく毘灼はイヲリを捕まえる事はできず、この‟二の矢”というのが座村の運命を決定づける鍵になるんだと思うんです。まだ分かりませんけどね。イヲリを捕まえるのに成功する可能性はあります。低いと思いますけど。

カグラバチ 第75話 幽の狙いは神奈備本部の真打
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社

幽の狙いは、今いる場所の地下に存在する神奈備本部の真打!

これを使って座村を壊すと言っている事から、どうやら幽の狙いは奪った真打で‟蠱”を引き起こすつもりと予想されます。そのトラウマを呼び覚ます、あるいは座村に自分のせいで再び‟蠱”が起きたと思わせる方向ですね。

壊すというのは座村の精神を破壊するつもりなんだと思うんです。罪の意識を膨らませ、それで圧し潰す考えなんだと思うんですね。妖刀を手にした座村を消すのは簡単ではないからです。武力で敵わないなら精神攻撃。

では2人でどう神奈備本部から真打を奪い取るつもりなのか。

神奈備には内通者がいるんですよね。

毘灼に対して六平国重の居所を漏らした者がいるんです。その人物と、今回の作戦について示し合わせているのかどうか。ここが最も重要なポイントになりそうな。神奈備の本部の場所を知っているのも、その人物の手引きかもしれませんもんね。

第60話の時点で真打の封印は5分の3が済んでいるが、それを使う事も選択肢になるかどうかの議論をしていました。しかし‟梟”があるので… という話だったのです。そして今回 ‟梟”は解かれたのです。

神奈備の選択というのも気になりますしね。

どうなるのでしょうか?

まとめ

ここで幽が東京の神奈備本部の真打を狙って来るとは驚きました。そう来るかぁと。もう妖刀バトルってだけでも盛り上がるのにね。東京でもって… 薊さんや緋雪が戦う事になるのかな。

第75話の感想・考察まとめ
  • 飛宗使用時の座村は舞う羽根を通し周辺を知覚
  • 巻墨の忍の技術は‟鴉”には通じない?
  • 飛宗の能力の一つ‟鴉”は舞う羽根と自分の位置を入れ替える
  • 酌揺の能力の一つ‟宴”は酔いに依る幻覚を引き起こす
  • 座村が斬った昼彦は幻
  • 妖刀を手に再びチヒロと昼彦が戦う
  • チヒロは勝って当然だが…?
  • 東京の幽の狙いは神奈備本部の真打
  • 毘灼は座村の精神破壊を目論んでいる?

さぁ 戦況は目まぐるしく動きそうです!

次回が楽しみですね!

ありがとうございました!!

ひっし

皆さんとジャンプの話で盛り上がりたくて当ブログを立ち上げました!

これから取り上げるマンガも増やして行きたいと思っています。もしも「あのマンガの感想・考察」も読みたいなぁってリクエストがあればヨロシクです!

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