この記事では、週刊少年ジャンプ2025年13号に掲載された「あかね噺」の第147席「最強かもよ」の感想と考察を書いて行こうと思います!
前回の振り返りは下の記事になります!
あかねが3年ぶりの日本の高座の演目に選んだのは「あくび指南」。洗練された表現力と卓越した情景描写により、ついつい観客は噺の世界につられてしまうのです。
海外で修行を命じられた意味とは何なのか?
さて、今週は連載3周年突破と、あかねの二ツ目初高座開幕を記念して表紙&巻頭カラーです。表紙も華やかなで好きですが、巻頭カラーのあかねの成長も良いですよね!
そして嬉しいのがキャラクター人気投票の開催です!
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海外の文化や民謡をルーツとする古典落語
出典:あかね噺|末永祐樹 馬上鷹将|集英社
学問先生によると、海外の文化や民謡をルーツとする古典落語は多々あるそうです。志ぐま師匠の‟死神”も起源はヨーロッパなんですって。これは知りませんでした。
紹介されている4つについて少し調べてみました。
「死神」
三遊亭圓朝がヨーロッパの死神譚を翻案したもの。グリム童話の「死神の名付け親」を元とするという説がある。
「名人長二」
三遊亭圓朝がフランスの小説家モーパッサンの短編を翻案・作話したものと言われる。
「錦の舞衣」
三遊亭圓朝がフランスの劇作家ヴィクトリアン・サルドゥの「トスカ」を翻案したものと言われる。
「風呂敷」
原話は諸説あるものの、三遊亭圓遊が台湾の話を翻案したとされる。
面白いですね!
どれも幕末から明治期に活躍された落語家さんの創作だそうです。あと4つの内の3つが三遊亭圓朝の創作落語である事。残る1つの三遊亭圓遊というのも圓朝のお弟子さんみたいですね。
海外で修行を命じられた意味
阿良川一剣師匠から学問先生が聞いたところはですね。
二ツ目に昇進して一人前の落語家として活動し始める今だからこそ、一度落語界から離して幅広い視野で落語を視る目を養う。これがあかねに海外で修行をさせた理由だったそうです。
それならば、一生師匠の理念である「伝統と革命」に共鳴するフランスという土地が良い。こういう事だったのかな。一剣師匠がフランス行きをサポートしてくれたのです(第144席)。
それはそうなんでしょうが、あかねはまた別の意味で解釈していました。目先の狙い、ごく近い将来の見通しとしては多分別でしょうねと。
出典:あかね噺|末永祐樹 馬上鷹将|集英社
まずは「習うより慣れろ」って事ですよと。
「習うより慣れよ」とは、人に教えられるよりも自分で経験を重ねた方が身につくという意味
この部分をどう考えれば良いのか。
僕が思うにですね…
学問先生が話してくれた海外修行の意味というのは、あくまでも‟一剣師匠の解釈”なんだと思うんです。一生師匠から聞いた話じゃないんですよ。おそらくはね。
出典:あかね噺|末永祐樹 馬上鷹将|集英社ヨーロッパで修行して来い
一生師匠は誰にも海外で修行する意味について話していない。
あかねは勿論の事、一剣師匠にも誰にもです。
それをあかねは自分で見つけたんです。
一生師匠が私を海外へ修行に行かせた意味をです。つまり「習うより慣れろ」というのが一生師匠があかねをヨーロッパに行かせた理由なんですよ。
それが分かったから、何をすれば良いかに気づけた!
出典:あかね噺|末永祐樹 馬上鷹将|集英社成果をあげるまで日本に戻ることは許さん
「成果をあげるまで」の意味に気づけた!
どうなったら日本に戻れるのかも分かった!
おそらくですね、一剣師匠の言う意味だったなら、あかねはいつまで経っても日本に戻って来れていないんですよ。課題が漠然としすぎてる。とても3年じゃ無理。
そして重要なのが、
あかねの頭に阿良川一生の理念などない!(後述します)
それでも、あかねは一生師匠が課した「目先の狙い」に気づけた。新しい事を覚えるな。しっかり基礎を見つめ直して来い。出来ている事を鍛えて来い!
あぁ こういう事かぁと。
あかねが描く落語の世界「千変万化」
フランス修行での最終到達点が分かれば、それに向かって何をすべきかも自ずと見えて来る。それで縛りがかかる中で試行錯誤したのでしょう。
「自由の国」フランスで、その時々のお客さんに合わせてアドリブを交えた自由な高座が出来ないなんて何とも皮肉な話ですけどね。これが日本に帰って来た時に意味を持つ!
千変万化
出典:あかね噺|末永祐樹 馬上鷹将|集英社
これこそがフランス修行を経た阿良川あかねが描く落語の世界であり、一生師匠が課した「成果」への答えなんだと思うんです。言われた通り成果を上げて来ましたよ、と。
これに対して一生師匠が何と言うのか。何を感じるのか。
一生師匠に言われて海外で修行をした。一剣師匠は「伝統と革命」という一生師匠の理念を掴んで帰って来たのだと思っているのかもしれない。
出典:あかね噺|末永祐樹 馬上鷹将|集英社目指す景色は見えている
しかし、あかねの目には志ぐま師匠が見せてくれた景色しか視えていない。全く迷っていない。あくまでもお前は志ぐまか… と一生師匠は感じる事になるんじゃないかなぁ。
あかねは一生師匠の手のひらの上にいない。
こう僕は考えましたが、どうなんでしょうね?
第147席の感想・考察まとめ
りゑんが1度も登場しませんでした。
ここは次回という事なんでしょうね。まずはりゑん抜きで描いておく事がある。今回の話にりゑんは邪魔っだったのかも(笑
- 一剣師匠の言う意味は一剣師匠の解釈に過ぎない
- 一生師匠が海外に修行に行かせた意味は「習うより慣れろ」
- あかねは一生師匠の真意に気づけた
- フランス修行の成果が「千変万化」
僕はこう読んでみました!
さぁ あかねの高座も後半に差し掛かるのかな。そして最後に泰そんやりゑんがあかねの落語に何を感じるかになるでしょうか。
次回が楽しみですね!!!
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