この記事では、週刊少年ジャンプ2025年31号に掲載された「あかね噺」の第164席「誰が見ても明らか」の感想と考察を書いて行こうと思います!
前回の振り返りは下の記事になります!
テレビ放送もされる瑞雲大賞はまさにお祭り騒ぎ。しかし、そのムードは椿家正明師匠の登場で一気に鎮まります。ただならぬ雰囲気をまとって登場した阿良川あかね。正明師匠に魅せる新たな境地とは!?
瑞雲大賞本選の出番順と採点方法
瑞雲大賞本選の出番順は‟くじ”で決められます。
- 阿良川ぜんまい(予選6位)
- 喧風亭さ流(予選3位)
- 阿良川ひかる(予選2位)
─仲入り─ - 三明亭からし(予選1位)
- 阿良川あかね(予選5位)
- 舶来亭うちわ(予選4位)
ライバル3人に注目すると、ひかる→からし→あかね の順番で演目を披露する事になるんですね。審査・採点はネタ見せ後すぐ。つまり、まずひかるとからしの勝敗が決し(同点の場合あり)ラストのあかねの点数に注目が集まる展開。
出典:あかね噺|末永裕樹 馬上鷹将|集英社
審査員3名が各100点、その合計300点で高座を評価。最も高得点を得た落語家が優勝という事になるんですね。これは賞レースでよく採用される採点方法と言えます。
椿家正明(審査委員長) | 落語家(落語連盟副会長) |
桐谷ほなみ | テレビプロデューサー |
ブギウギ真田 | 漫才師・演芸案内人 |
審査するのは上の3名。
司会は阿良川剣びし、アシスタントは江取千秋(TVSKアナウンサー)で「小田原三五丸ホール」から生中継で放送されます。確か7月9日14:00からの放送でしたね。
トップバッターは阿良川ぜんまい
出典:あかね噺|末永裕樹 馬上鷹将|集英社
記念すべき第1回瑞雲大賞のトップバッターを務めたのが阿良川ぜんまい!
1番という事で 「ワン(ONE)ちゃん”の噺を一席」と披露したのは「元犬」という演目でした。これは‟人間になりたい”と願を掛けた白犬が、願い叶って人間になったものの犬のクセが抜けないといった噺みたいです。
大いにウケており、ぜんまいも手ごたえを感じている様子。
実は彼も異質な空気感をまとった阿良川あかねを見てガツンと来ていたんですって。ひかるやからしだけじゃなく、ぜんまいもまた何かを感じ取っていたんですね。なるほど!
お祭り気分で盛り上げていたのは勝ち目がないと諦めていたから。しかし、あかねの「懸けてる姿」に感化されて俺もやってやる!と。噛ませ犬からワンチャン狙うぜ!ってな具合で、先輩としての意地を見せると意気込んだ高座だったのです。
ここでも犬とワンで掛けてます(笑
阿良川ぜんまいの得点
出典:あかね噺|末永裕樹 馬上鷹将|集英社
高座を終えるとすぐに審査です。
注目の得点は…
椿家正明 | 75点 |
ブギウギ真田 | 90点 |
桐谷ほなみ | 91点 |
256点 |
顔面蒼白の阿良川ぜんまい。会場もザワついております。進行の2人も少し引いてますね。それはひとえに正明師匠の75点という得点にあるんですね。
椿家正明の講評
出典:あかね噺|末永裕樹 馬上鷹将|集英社
椿家正明と他の2人の講評を聞くと、何を評価の基準に据えているかは一目瞭然なんですね。正明師匠が見ているのは落語家の人間性でも客ウケでもないんです。‟作品”、つまり演目をどう演じるかを見ているんですよね。
阿良川ぜんまいの演じた「元犬」は75点だった。
それだけの点数でしかありませんって事ですよね。
これって阿良川あかねの影響なのかなぁ。
出典:あかね噺|末永裕樹 馬上鷹将|集英社
そもそも椿家正明は‟作品派”であるかどうかを基準に落語家を計る方なのか。阿良川あかねを計る大会だから、他の出演者に関しても‟作品派”でやれるかどうかを基準に審査しているのか。
後者だとすれば、他の出演者は「阿良川あかねvs椿家正明」に巻き込まれた形になるんです。これがなければ阿良川ぜんまいの点数はもう少し伸びたのかな?と。
まぁ 普段から厳しそうですけどね…
どうやら「元犬」というのは阿良川あかねが演じる「吝い屋」に通じるものがあるんだと思うんです。ウケが狙える賞レース向きの演目という意味でね。
これが1つの基準となり、阿良川あかねがどう「吝い屋」を演じるかになるんでしょうね。
正明師匠は「会場を沸かせた点は認めますが」と言っていますが、言葉通り受け取れるワケがありません。点数に反映していないのだから。それ以上に‟作品”として完成させているかどうかがポイントなんですね。
その点、一生師匠からの「笑わせるな」というのは正明師匠にとって減点にはならないという事を示しているように思われます。会場を沸かせなくても、作品の完成度を評価してくれるんですからね!
ともかく瑞雲大賞は‟リバウンド”ではなく「椿家正明を制した者が勝つ」という事が示されたのです!
阿良川ひかるの‟十八番”
椿家正明の講評をモニターで見ていた阿良川ひかる。一筋縄ではいかないと気を引き締めております。からしが実力を示し、あかねは覚悟を示した。次は私が示す番だと意気込みます。
出典:あかね噺|末永裕樹 馬上鷹将|集英社
一剣師匠もスマホで大会を観ており、阿良川ひかるの‟十八番”を魅せておいでと言葉をかけています。
まだ次回はすぐに阿良川ひかるではなく、喧風亭さ流(注目の演芸ユニット LINE4×4メンバー)の高座と審査・採点があるんだと思うんです。短くともね。
おそらく次回 阿良川ひかるが演じる演目が明らかになるのかなと。もう‟十八番”と呼べる演目があるっぽい。「人情噺」で来るのかな。あるいは妖艶な「廓噺」ですね。ポイントは‟八人座頭”がどこまで進化しているかになるのかな?
3人ライバルのトップバッターという事で、阿良川ひかるの優勝というのは一歩後退したような感じを受けてしまうのは仕方ないところなんですけどね。それでもまだ分からない!!
正明師匠からある程度の評価を引っ張り出しそうではある!
まとめ
阿良川ぜんまいは やはり阿良川ぜんまいでした…
もうこれは仕方がないんでしょうが(そういう役回りのキャラは必要)、ちゃんと意地は見せてくれたし今回は良かったと思います。
- 瑞雲大賞本選の出番順はくじ引き
- 正明師匠の他の審査員の顔ぶれと採点方法が判明
- トップバッターは阿良川ぜんまい(演目「元犬」)
- あかねに感化されて意地をみせた阿良川ぜんまい
- 阿良川ぜんまいの得点は256点(正明師匠は75点)
- 正明師匠の講評は「‟作品”として未完成」
- 椿家正明を制した者が勝つ
- 阿良川ひかるの‟十八番”とは
やっぱり大会は盛り上がりますね!!
ありがとうございました!!
コメント