この記事では、週刊少年ジャンプ2025年16号に掲載された「カグラバチ」の第72話「未来(さき)」の感想と考察を書いて行こうと思います!
前回の振り返りは下の記事になります!
元妻イノリが病で倒れたのをキッカケに娘イヲリを預かる事になった座村清市。反発していたイヲリですが、料理対決を経て2人の関係性に変化が。そんなある日 座村宅を毘灼頭領・幽が訪れ…。
この続きからになります!
前回の記事の時系列の修正
- 18年前斉廷戦争が終結
チヒロ誕生 - 17年前イヲリ誕生
- 9年前イノリが倒れる
座村とイヲリが再会 - 8年前イノリ死去
幽が座村宅を訪問 - 3年2か月前
(38ヶ月前)六平国重死亡
幽と座村が協定を結ぶ - 3年前巻墨が座村の守護者に選出
- 2年と少し前巻墨がイヲリの死を偽装
前回の記事で書いた、この幽の座村宅訪問というのは3年と少し前の出来事というのは間違いでした。正しくは8年前です。まだイノリが亡くなってお通夜が終わったところと座村も言っています。
まだ今回は話をしに来ただけであって、この約5年後に再び幽が座村宅を訪問。そこで協定が結ばれる事になるみたいです。
日本と小国の和平
幽が斉廷戦争について語ります。
斉廷戦争は小国の民による侵攻から始まり、生まれ持つ残虐性と雫天石に適応する強靭な体を持つ彼らによって日本は次々と国土を侵略されてしまう。関東沿岸部は小国の手に落ちた様子。
しかし英雄と妖刀の登場によって形勢が逆転。小国の民を押し返します。そして英雄たちが小国の国土に足を踏み入れ、終戦も目前といった頃に敵は白旗を上げる。
小国の民は皆んなが皆んな残虐な国民性を持っているワケではなかったんですね。小国には罪のない者達がたくさん暮らしていたのです。侵略を率いた小国の王家は失脚。一般人に犠牲が出ない様にと敵は降伏を選んだ。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
日本側はそれを承諾し、小国との和平条約が締結される。
今の神奈備の幹部2人の姿が見えますね。その2人の前に立つ人物が日本国のトップでしょうか。その後ろに並んでいるのが国の官僚、あるいはボディーガードの妖術師って感じですよね。対する小国側は3人のみです。
剣聖の実情は歴史上最大の罪人
日本と小国の間で和平が成立するも、ここで剣聖が「いや 殲滅だ」と出て来るんですね。しかしこれは戦争経験が剣聖の精神を蝕んだ結果みたいなんです。彼はすでに正気を失っていた。
そんな剣聖が呼び起こした妖刀・真打の本領!
蠱(こどく)!
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
ただひたすらに生命を奪うためだけの力。それはまさに楽座市編で漣京羅が手にした真打で見せた地獄の様相であります。それにより小国の約20万人の命が消えてしまったと言います。
これは剣聖が乱心していたからこそ呼び覚まされた本領であって。剣聖の「殲滅だ」という強い意志に真打が応えてしまった形。もちろん六平国重が作刀時には想定していなかった力ですよね。
残虐な小国の民を掃討した英雄という事になっているが、剣聖の実情は歴史上最大の罪人である。和平条約を反故にし、罪もない一般人までも1人残らず討伐したのが剣聖。
これが真実だったのです。
しかし日本国と妖刀契約者達は真実を隠した!
これが座村や神奈備幹部の言う「我々にとって償うべき大きな罪」なんですね。不安定だったこの国に混乱をもたらすのを避けたかったワケです。そのために小国の民の国民性もウソを教えているんですね。
これについては幽も「責める気はない」と言っています。未来のためだったというのは理解している様子。しかし話の本題はここからです。
座村清市のやるべきこと
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
幽は予言を授かっており、それは剣聖が生きている限りは近い将来に再び ‟蠱”の厄災が起こるというもの。今度はこの日本にです。そして座村に対し「お前にはやるべきことがある」と告げます。
ここでイヲリが起きて来たので話は終わり。幽は妖術を使って去って行きます。幽の言う座村のやるべき事とは何なのでしょう。
おそらくは剣聖の処刑なんですよね?
座村は毘灼と協定を結ぶ事になりますし、剣聖の命を狙っているという話も度々出て来ますからね。幽は座村こそが剣聖を討つべきだと言いに来たのでしょう。座村なら話に乗ると考えたのかもね。
それはイヲリの存在が大きいのかも。
幽はイヲリという未来ある娘を持つ座村ならば話に乗ると踏んだ。この1年間ずっと座村とイヲリの事を監視していたのかもしれません。そして今だ、と。
命滅契約
神奈備の方も「天洛院の僧侶の夢」として幽と同じ内容の話を認知していた様子。その‟起こりうる最悪”を回避するには剣聖を処刑するしかない事もわかっている。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
しかし、妖刀の命滅契約の仕組みには裏があって、剣聖が死んだ場合には他の妖刀契約者達も体を蝕まれて数日で死に至るとの事です。これがあるので剣聖は処刑できない。
ポイントは、剣聖が死んでも座村が死ぬまでに「数日」あるという部分。剣聖が死んでもすぐに座村も死ぬという事ではないんですね。
だから座村は協定を結んだのでしょう。
座村が剣聖を含めた妖刀契約者を斬れば、
これらを毘灼は座村に明かさなければならない。その全てを数日のうちに誰一人取りこぼさず座村は斬るつもりでいるんでしょうね。そして自分も命滅契約の仕組みにより死ぬ。
これが座村の計画っぽいですよね。
さて、
問題はチヒロの持つ妖刀・淵天の命滅契約です!
おそらく淵天に関しては剣聖と同期していないと考えます。つまり剣聖が死んでもチヒロは死なない。あくまでも斉廷戦争で活躍した6振りの妖刀だけが同期しているのだと思うんです。
淵天は戦争後に打たれた刀ですからね!
六平国重が命にかえても淵天を守ったのは、この命滅契約の仕組みから外れているのが理由になっているとも考えられます。たとえ真打が悪の手に渡り、その契約者を斬っても淵天の持ち主だけは死なない。そういう事ならね?
幽は剣聖の息子
果たして毘灼の頭領・幽とは何者なのか?
どうも… 剣聖の息子っぽいんですよ。
ポイントは‟目”なんですよ!!

六平国重とチヒロの目
チヒロは父親そっくりの目をしているんですよね。それで漆羽はチヒロが六平国重の息子である事を確信していました。
そして剣聖と幽の目がそっくりなのです。
僕にはそっくりに見えるんですよ。
この第72話の冒頭で幽が「どうしても‟英雄”にお礼を言いたくてな」と言っています。これは「あんたらのおかげで この国は守られた」事に対するお礼だと思われます。どうやら幽はこの国の人間なんです。
そして幽が話す斉廷戦争と剣聖の真実というのは、この国の側の情報なんですよね。それも日本の側の事情という風な内容なんですよね。小国側の視点で話していない様な気がするんです。
六平国重とチヒロ、座村清市とイヲリみたいに剣聖と幽にも親子関係から来る因縁みたいなものがあるんじゃないのかなぁと。剣聖の息子と神奈備の内通者が手を組んで何かしてるんじゃないかな。
そんな気がしております。
お父さんのこと守ったげる!
場面は変わって座村が剣術を教えている道場。イヲリに指を打たれた相手が竹刀を落としています。第70話の刀捌きそのものです。イヲリが目を瞑った状態であるのも一緒です。
逆に目を開けている状態だと怖がってしまう様で、目を閉じると余計な邪念が削がれて良いんじゃないかと座村が言っています。
今のところ座村が剣術指南をしている形跡はありません。「さすがは英雄座村清市のお嬢さんだ」と言われており、その資質を受け継いでいるからという理由になっています。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
そしてイヲリは最強になる事を誓い、「お父さんのこと守ったげる!」と言うのでした。これが今後どう出るかですよね!
どういう形になるかはわかりませんが、その言葉通りイヲリが座村を守る展開になるんでしょうね。その刀、剣術の腕によってです。もうすぐにその機会がやって来るのか、もう少し先の話なのか。
これは楽しみですね!!
まとめ
斉廷戦争における妖刀契約者の罪に関しては、ある程度は予想の範囲だったと言えるかもしれませんね。剣聖の罪を皆んなで隠している風な感じでしたもんね。それでも色々と新事実が明らかになりました。
確かに剣聖が罪人であるのは間違いないのですが、そもそも戦争が悪いって話なんですよね。厄災を生んだのは剣聖の乱心であって、それは戦争によるものだとなっています。まぁ色々と考えさせられましたね。
- 日本と小国の間で一度は和平が成立していた
- 乱心した剣聖が呼び覚ました真打の本領 ‟蠱”は厄災
- 剣聖の実情は歴史上最大の罪人
- 剣聖の真実を隠した妖刀契約者の罪
- 剣聖が生きている限り近い将来‟蠱”が起こる予言
- 命滅契約により剣聖が死ねば他の妖刀契約者も死ぬ
- 淵天はその仕組みから外れる?
- 幽は剣聖の息子か?
- イヲリが最強になって座村を守る
これで過去編は終了でしょうかね。
ただし次号は休載になります!
作者取材のためとあります。京都から次の舞台となる場所のロケーションなんですかね。取材にも色々ありますけどね。
再開は18号(3月31日🈷)だそうですよ!
楽しみに待ちましょう!
ありがとうございました!!
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