この記事では、週刊少年ジャンプ2025年25号に掲載された「カグラバチ」の第79話「曲者」の感想と考察を書いて行こうと思います!
前回の振り返りは下の記事になります!
久々李の妖術「破暮」で作った隙をついて昼彦を救出。しかし昼彦の腕と酌揺は回収できず。更にイヲリを捕え損ねてしまった京都の毘灼メンバーは、東京の幽にかけるしかない状況に追い込まれる。
地上を戦場にするワケにいかない神奈備は毘灼を本部内に招き、迎撃部隊と共に薊さんも出撃する事となります。一方ハクリの下にも神奈備上層部の1人が訪れ…。
東京で動く毘灼の目的は座村への対抗策でしたね。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
上手く操って十分な利益を得られたなら後は壊れてもらいたい。こう毘灼は考えています。その為のイヲリだったのだが、それがダメだった場合を想定しての‟二の矢”というのが東京での作戦なのです。
この東京での毘灼の動きと、京都の座村の身の振り方というのは連動しております。イヲリの身柄を確保できなくなった今、果たして毘灼は座村に対して切れるカードを手にする事ができるのか。
ハクリの役割
ハクリの下に現れた神奈備上層部の人物の名前は区堂。口を機械式のマスクで覆い、常に右か左か片目だけを開いている人物です。黒髪だけど眉毛は白。不思議な体型をしており、ハクリと並ぶと随分と小柄に感じますね。
おそらく敵襲は毘灼によるものであり、狙いは真打と剣聖だろうと説明。その2つが毘灼の手に堕ちれば日本は終わり。そこでハクリの出番となったワケですね。
ハクリの役割は「真打の隔離」です!
真打の再封印はすでに完了しており、‟楽座市”が始まる前と同じ状態にあるらしい。それを亜空間(ハクリの‟蔵”)に完全隔離してしまって毘灼の狙いを潰す。これが神奈備側の作戦です。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
ただしハクリの‟蔵”に関しては相当ヤバかったみたい。
‟威葬”を司る神経を一部移植する事で、失いかけていた‟蔵”を持ち堪えさせるのに成功したそうです。なんとハクリは脳外科手術を受けていたっぽいですね(妖術でできるのかもしれないけど)。
これはハクリが‟蔵”と‟威葬”という2つの妖術を持つという特異体質だったからこそ通った融通。ただし、それにより両方の機能が少しずつ損なわれてしまっているそうです。
詳細は実際に使ってみないとわかからないみたいですが、「使用制限」がかかるみたいですね。そして再び無茶をした場合は「今度こそ完全に妖術を失いかねない」という話。
ハクリの‟蔵”と真打
ハクリの‟蔵”の機能についておさらいです!
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
‟蔵”というのは物を出し入れできるだけじゃありません。
‟登録したモノ”と‟それに紐づくモノ”を自由に転送できるんですね。これを利用して、「ハクリが座村に触れて登録」→「座村に紐づく飛宗を転送」という事をやってのけました。京羅は遠くにいるハクリをその場に転送。これらに‟蔵”の収容物は関係ありません。
もしもハクリが真打を登録すれば、もうどこにあっても真打をその場に転送できるようになります。これは神奈備にとって大きなデメリットのハズなのです。誰が所有しようと意味がなくなります。もはやハクリの自由です。
また真打を登録すれば、それに紐づく剣聖も自由に転送できるようになるのかもしれません。こうなるとハクリを押さえた者こそが真打と剣聖の2つを手にする。こういった事態になるのかもしれないのです。
ただし、もう1つ大きなポイントがあります!
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
‟登録”は反発的な玄力に対して強制力がないのです。転送の拒絶というのがあるんです。淵天に込められたチヒロの玄力は京羅の‟登録”に対抗できたので、京羅は‟蔵”の中の淵天を自由に転送できませんでした。
おそらく真打にしても剣聖にしてもハクリの‟登録”に対抗できるような気がします。まず真打と剣聖に神奈備が張っている「結界」というのが転送を拒絶しそう。
ここは神奈備も考えていそうですもんね。
ハクリが真打を‟蔵”に入れたなら、彼こそが毘灼の標的になりそうですよね。あるいはハクリが真打を登録したならば、もはや真打はチヒロの自由になるとも考えられるんだけど。まだ色々と不透明なんです。
果たしてどこまでが可能なのか…。
区堂が怪しい!?
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
神奈備の中には、毘灼に六平国重の居場所を漏らした内通者というのがいるんですね。六平の居場所というのは、それを手引きした数名だけしか知らない情報でした。
今のところ第46話で描かれた4名が容疑者。
その中に区堂さんも含まれているんですね。
もしも区堂さんが内通者だった場合、真打をハクリの‟蔵”に入れるという作戦は毘灼にとって有利な状況を作り出すための策なんじゃないのかと。少し思ってしまうんですね。
特に気になったのが再封印の完了です。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
第75話で描かれた真打を巻く布はユルユルであって、本当に再封印は完了しているのだろうか?と。少なくとも箱に入っている風には描かれていなかったのです。この直後なんです今。
区堂さんがウソをついているとすれば大変です。
しかし内通者が誰なのか明らかになるにはまだ早いような気もしますしね。頭の片隅に入れておく程度で良さそうな気もします。ちょっと怪しいとは言え、今のところ区堂さんはシロかな?
それでも封印に関しては大いに疑問です。
「対妖術戦略陸軍」の階級
第一層西口を取り仕切る人物は勤続18年で神奈備発足時から在籍。彼は神奈備の前身である「対妖術戦略陸軍」なる国家組織にも所属しており、斉廷戦争にも従軍経験アリです。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
「対妖術戦略陸軍」では陸軍の階級制度を採用していたらしい。そもそも日本には陸軍があるんですね。その階級制度を妖術師の軍隊に採用。勤続18年の彼は少尉だったそうです。将校(少尉以上)ですよ。
この階級制度は神奈備では廃止されているそうですが、当時の階級を聞けば大体の実力がわかる。第7話で薊さんを「大佐以上か」と言っていた妖術師は、神奈備の前身組織の階級で話していたんですね。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
薊さんは奏士郎という名前で、大佐には若干18歳で昇進した逸材でした。つまり薊さんは現在36歳か37歳って事になりそうです。斉廷戦争は1年5ヶ月間。薊さんがいつ昇進したかで年齢は変わりますね。
階級のトップは大将であり、これが神奈備本部でいつも会議を取り仕切っている真ん中の席に座る人物なのでしょう。その両側に座る2人も階級が高そうです。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
日の丸が染め抜かれた羽織をはおっている3人というのが「将官」より上の階級なんだと思うんです。柴さんはその下だったのかなぁ。薊さんと同じく大佐だったような気がしますが… どんな感じですかね?
ともかく少尉レベルでは侵入者には歯が立たない。
曲者処刑場
第一層西口に侵入した3人の内2人は毘灼メンバーではありませんでした。その名も‟死柳兄弟”と言い、一般家系の出身ながらも11人の神奈備職員を亡き者にしているそうです。11人の中にはかつての将校も含まれています。
‟死柳兄弟”の兄貴の方は誰かモデルがいそうな顔立ちをしていますね。もう登場時から全身余すところなく、セリフの隅々までモブ臭が溢れ出まくっております。これでもかってくらい積み上げますよ。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
3人が誘われたのは「曲者処刑場」!
体育館のギャラリーのような場所には巨大なアンプが並んでおり、三味線1人に大太鼓4人の演奏を大音響で響かせています。そこに薊さんが入ってくるんですね。
なんだ この世界観!? 笑
「曲者処刑場」に敵を招き入れた時はいつもこうなのか。薊さんの時はこうなのか。よくわかりませんね。薊さんの名前が「奏士郎」である事と‟演奏”に関わりがあるのだろうか?
薊さんの戦闘様式に小細工はナシです。圧倒的パワーで殴りつけるスタイルです。‟死柳兄弟”を立て続けにワンパンKOしちゃいます。弟の方にいたっては頭部がなくなってしまっています(恐
まだ薊さんは妖術もありますからね。
六平襲撃の実行犯が登場
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
残るは毘灼メンバー1人ですが、これが六平襲撃の実行犯の1人なんですね。その時の状況をチヒロから詳しく聞いていた薊さんにはそれがわかりました。甲冑の特徴が一致したものと思われます。
チヒロが見た六平襲撃の実行犯は3人。
- 和装にネクタイと帽子(松のおじさん)
- 黒マニキュア
- 甲冑
今回で2人目の登場になります。
ゴリゴリの武者姿ではなく軽装でしたね。
しかし精鋭中の精鋭です!
薊さんの話によると、柴さんが異変を察知してから到着まで10秒にも満たなかったのに、そのわずかな一瞬で全ての仕事をやってのけたと言うのです。六平国重殺害と6振の妖刀奪取ですね。
どういう戦いになるんでしょうか。
まず今回の薊さんの言動で、彼が内通者の線は消えたように思います。容疑者の1人(六平の居場所を知る1人)に数えられてはいたのですが、流石になさそうです。激怒にウソはなさそうです。
おそらく甲冑の男から六平襲撃時の話が出るんじゃないかな。それを聞いて更に薊さんが激怒するって流れになるのかも。それがパワーの源になるのかな?我を忘れるような事だけはダメですよね!
そして残る4人の動きも不気味ですね!
まとめ
ポイントはハクリの役割と薊さんの戦闘の2点ですよね!ある程度は東京の方で展開しそうですよね。そして再び京都に戻る感じかな。同時進行で行ったり来たりはなさそうな気がします。
- 神奈備上層部の1人の名前が区堂と判明
- ハクリの役割は「真打の隔離」
- 神経の一部の移植により、ハクリの‟威葬”と‟蔵”の両方の機能が少しずつ損なわれた
- 区堂さんが内通者である可能性はあるのか
- 神奈備の前身は「対妖術戦略陸軍」で、陸軍の階級制度を採用
- 毘灼7人は揃い踏みではなく、2人は雇われ妖術師(死柳兄弟)
- 曲者処刑場の世界観
- 薊さんは若干18歳で大佐に昇進していた
- 薊さんが死柳兄弟を圧倒
- 薊さんvs六平襲撃の実行犯
次回が楽しみですよね!! 面白い!!
ありがとうございました!!
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