この記事では、週刊少年ジャンプ2025年28号に掲載された「カグラバチ」の第82話「淵天VS飛宗」の感想と考察を書いて行こうと思います!
前回の振り返りは下の記事になります!
神奈備本部には2種類の敵がいる。1つは家族を人質に取られ妖術を仕込まれる者。もう1つが毘灼に情報を流した奴ら。この状況で1人戦う事となったハクリの前に死んだハズの漆羽洋児が現れる!
一体何があったのか!?
目次
妖刀「酌揺」は巻墨・郎の手に
舞台は東京の神奈備本部からチヒロがいる京都へ切り替わります。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
チヒロと座村が対峙する場所に現れたのは巻墨の隊長である郎です。ホテルに大きな穴が空いているのは、第78話で久々李が使った妖術「破暮」によるものでしたね。そこに郎が顔を出したカタチです。
座村から酌揺を渡された郎は、その所有者である昼彦について聞きます。昼彦が退却した事、そして契約もそのままである事を伝え、酌揺の鞘なら2階下に落ちたであろうと教えます。
郎に鞘を取りに行っとけよって事なのでしょう。
郎に預けるという事は神奈備に渡すって事なんですよね。座村と毘灼の協定については今も生きているのかわかりませんが、少なくとも酌揺を毘灼に返すつもりはないみたい。六平の息子チヒロに返すのでもない。
まだ今後の展開がどうなるかわかりませんが、ひとまず酌揺は巻墨の郎が持つ事になった。チヒロも毘灼も返して欲しいハズですからね。どういう話になって行くのでしょうか。
座村の成長と‟黄泉返り”の習得について
そう信じていてもずっと確信を持てなかった漆羽洋児の生存。
しかし昼彦との戦いで座村さんが18年前の斉廷戦争の頃から成長している事、その言葉から行動原理は‟蠱を断つため”であって妖刀契約者に憎しみがあるワケじゃないと悟ったチヒロ。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
それにより漆羽さんの生存をほぼ確信!
座村さんに漆羽さんを殺す理由はない!自分にしたのと同じく漆羽さんにも飛宗の能力「雀(すざく)」による黄泉返りを使っているに違いない。ここにチヒロは思い至ったのでしょう。
そして座村さんの18年の成長と黄泉返りについて。
成長については娘イヲリとの暮らしだと考えます。これが座村さんの精神的な成長に大きく寄与しているのであって。これが剣術にも影響したのだと思うんです。
次に黄泉返りの習得について。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社誰も地獄に来なくていい
それは死ぬのは自分だけで良い、誰も(他の妖刀契約者)死ななくて良いという座村さんの「強い意志」に飛宗が応えた事による能力の変貌だと思われます。「雀」の能力の変貌ですね。
黄泉返りというのは妖刀との命滅契約を切るのが目的であって。自分以外の妖刀契約者を地獄には来させたくないという苦悩が黄泉返りの習得につながっていると思うんですね!
漆羽にもあった罪悪感
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
真打の本領 ‟蠱”が再び起こる可能性がある事がわかっていながら、それを断てずに生き続けている事に対する罪悪感。これは漆羽さんも持ち続けていた事がわかりました。座村さんだけじゃない。
これは剣聖を除く5人の妖刀契約者は皆んな持っていたと考えて良さそうな気がします。そして六平国重もでしょう。それゆえに‟英雄”と呼ばれるのを嫌ったのかな。
毘灼の幽が座村さんを標的にしたのは5人の中で最も重い罪悪感を抱えているのを悟られたからかな。娘がいる事を狙われたのもあるでしょうか。それにより計画に組み込まれたような気がします。
明らかになった座村から漆羽への言葉
今回 漆羽さんの回想というカタチで、第58話では描かれていなかった座村さんの言葉が明らかにされます。それは座村さんと漆羽さんが斬り合う直前になります。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
それが「今死ぬのは 英雄としてのお前だけだ」というセリフです。そう言われた漆羽さんの方はまだ意味がわかっておりません。後にわかるのですが、酌揺との命滅契約を切る事を‟英雄としての死”に喩えているんですよね。
倒れる漆羽さんに対し、飛宗に持ち替えてさらに斬っていたのは第58話でも描かれていました。それに加えて今回は飛宗に火が灯っていた事もわかりました。それはつまり「雀」の能力を使っていたという事。
時間差で‟黄泉返り”が発動する理屈
人を斬って一度死なせながら、時間差で効果を発動して蘇生させるという「雀」による‟黄泉返り”。その理屈が説明されます。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
それは死をキッカケに発動する仕込み妖術と同じ理屈なんですね。これは神奈備本部で起きた松の妖術を見ていたので凄くわかりやすい!ちゃんと順番を決めた上で話が進められているんですね!
相手を斬りつつ、その体に‟慈悲の炎”を仕込んでおく。その‟慈悲の炎”が死をキッカケに発動する事で蘇生させる。これが‟黄泉返り”が時間差で起きる理由になります。
ただし‟慈悲の炎”を仕込んでいたとしても、それが発動するまでに座村さんが死んでしまえば全ては無効となる。よって座村さんが自分自身に‟慈悲の炎”を仕込んでおいたとしても無意味である。発動する事なく無効になってしまうから。
これは他の仕込み妖術においても同じ。
松のおじさんを死なせる事ができれば、神奈備本部職員の約50人に仕込まれた松の妖術は発動する事はない。あくまでも仕込んだのが松のおじさんならば、です。幽も松の妖術を使えるんですよね。
18年間変形し固定され続けた神経が元に戻ろうとしている
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
座村さんがしようとしている事に思い当たり、すぐにでも止めに行こうとする漆羽さんですが体が動かない。それは命滅契約が解かれ、18年間変形し固定され続けた神経が元に戻ろうとしているから。その為に数日間は動けないとの事。
18年間変形していたのは、生まれながらに持っていた妖術を司る神経だと思われます。それが命滅契約を結ぶ事で変形していた。それが元に戻ろうとしている。
元に戻れば漆羽さんは動けるようになると同時に、元から持っていた妖術が使えるようになる。つまり動けるようになった現在、漆羽さんは何かしらの妖術が使えるようになっていそう。
‟蠱”を止める方法
漆羽さんは死んではいない。座村さんだけが死のうとしている。これをチヒロもまた止めたいと思っています。
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
しかし、座村さんを止めたとして‟蠱”という厄災が再び起こる可能性についてはどうするのか。‟蠱”を止める方法を提示する必要があるハズです。そうでなければ、いくらチヒロが訴えても納得してもらえない。
どうすれば良いのか!?
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社親機と子機のように同期する命滅契約
剣聖の命滅契約を切れば良いんじゃないの?と思ってしまうんですけどね。それをすれば他の所有者の命滅契約も切れそうですから、改めて座村さんが飛宗と命滅契約を結んで剣聖を処刑すれば良い。
‟黄泉返り”による蘇生+命滅契約を切る方法があるんだから、それを使えばどうにでもなりそうな予感がするんだけど。これじゃダメな理由があるのかな?
これ以外だと、残る2人の所有者による妖刀の能力を利用する方法になるでしょうか。座村さんが成長していたのと同じく、2人もまた記録にない能力を新たに習得している可能性がありそう。
しかし最も期待するのが、
これから座村さんと斬り合う中で、チヒロが淵天の本領を呼び起こす展開ですね。その本領が‟蠱”を止める為の糸口になり得ると思わせる。これが最も熱い展開だと思うんですね!
座村さんを死なせたくないというチヒロの「強い意志」に応じる事で淵天の能力が変貌。淵天の本領こそが剣聖を止め、‟蠱”を止めるというのがストレートな展開のような気がしますけれど。
淵天VS飛宗
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社
ラストのチヒロ(淵天)と座村(飛宗)のぶつかり合いは必見ですね!扉を挟んで構える2人が居合白禊流で斬り合います!
どうやらチヒロはその目に‟錦”を使っている様子です。視覚の強化ですね。それで座村さんの居合白禊流に何とか食らいつこうとしているといった感じでしょうか。
チヒロは座村さんに示す事ができるのか!
まとめ
ここで京都に戻るとは意外でした。もう少し神奈備本部の方で進むのかなぁと思っていたんですけどね。しかしチヒロVS座村さんも熱いなぁ!
妖刀対決という側面だけでなく、戦闘の中でチヒロの成長が描かれそうで楽しみなんです!淵天の能力の底上げがありそうなんですよね。ここがメインになりそうな予感!
- 酌揺は巻墨の隊長の郎の手に
- 漆羽さんも罪悪感を持って行き続けて来ていた
- 座村さんが死なせたのは英雄としての漆羽さん
- 座村さんの目的は契約者達を命滅契約から解放する事
- 変形し固定され続けた神経が元に戻る事で漆羽さんの妖術が復活
- ‟蠱”を止める方法は淵天の本領がポイント
- チヒロVS座村さんが熱い
次回が楽しみであります!!
ありがとうございました!!
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