【カグラバチ 第85話の感想と考察】ついに閉ざしていた目を開いた座村!毘灼との関係はどうなる!?

カグラバチ 第85話 閉ざしていた目を開いた座村 カグラバチ

この記事では、週刊少年ジャンプ2025年32号に掲載された「カグラバチ」の第85話「開く」の感想と考察を書いて行こうと思います!

前回の振り返りは下の記事になります!

チヒロは‟猩”で座村の持つ飛宗の能力を吸収。真打を折れる力、そして座村に生きる道がある事を証明する為に奮闘。巻墨の参戦で生まれた隙を利用し、‟雀”の火力を乗せたチヒロの斬撃はついに飛宗の刀身にヒビを入れ…!?

ヒビは直して見ないふりの座村

飛宗の刀身にヒビを入れるのに成功したチヒロ。これで真打を折る力がある事が証明でき、座村に生きる道がある事を示せたかに見えました。

カグラバチ 第85話 飛宗の刀身を‟雀”で直す座村
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社

しかし座村は即座に‟雀”で刀身のヒビを直してしまい、チヒロとイヲリの言葉を聞こうともしません。さらに‟鴉”を展開。巻墨・郎やイヲリをも羽根で包み込んで何も見えないようにしてしまいます。

飛宗の能力‟雀”は本来なら自分自身を再生するのみ。しかし斉廷戦争で‟本領”に触れた事で万物に対する再生能力を獲得。さらには酌揺がもたらした全ての状態異常まで無効化させています。(第77話)

飛宗のヒビは直して閉じた目はそのまま。あくまでも座村は「生きる道」に対して見ないふりを決め込むんですね。直視しようとしない。

そうはさせるかとチヒロも‟涅”で対抗。

大量の金魚と羽根が入り混じる黒い空間が形成されます。その空間の中ではチヒロと座村の2人だけが周辺を知覚できる状態。

どこまでも追いかけ、何度でも示させてもらいますからねと。チヒロからすればこういう事なんでしょうね。しかし淵天を握る手はほぼ限界。だからこそ「傷だらけになったって構わない」という言葉が噓偽りない事を示しもする。

刀を握り続ける限り晒される‟痛み”

再び座村と刀を交えるチヒロですが、淵天を握る手からは激しく血が噴き出します。「痛えだろ 淵天を握るのは」と座村。刀を握り続ける限り、ずっとその‟痛み”に晒されるんだぞと言うんですね。

この‟痛み”というのは手の傷だけじゃないんですよね!

カグラバチ 第54話 チヒロを見る観客の目
カグラバチ 第73話 周囲に知らされていた座村の真実
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社

周囲から大量殺人者と呼ばれる‟痛み”というものに晒されるんですよね。座村はコレに苦悩したのであり、イヲリが「座村清市の娘」と呼ばれる事に苦悩したのです。

だから座村はチヒロに妖刀から手を離せと言う。お前ら(チヒロとイヲリ)にとっては妖刀も俺も捨てるべき過去のものじゃないか。剣士じゃなく刀匠になると言ってたよな?と。

この論理なんですよね、おそらく。

しかしチヒロはとっくに折り合いをつけてる。

昼彦とのやり取りで答えを出しているんです。

人を斬った自分自身に向けられる目。それは仕方がない。でも殺しの全てが同じハズがない。悪党のそれとは違う。六平国重や座村達の信念まで否定する事はしないと(第54話)。

その前に「俺も 一緒に戦うよ」と答えを出していた(第53話)。

座村はチヒロの覚悟がわかっていないんですね。わかるなら今の状況になんてなってないんです。しかし同じ‟痛み”を抱えつつも1つの答えを出したチヒロだからわからせる事ができる。

そして六平国重の息子だからこそチヒロは、座村清市の娘であるイヲリの代弁者となれる。チヒロの言葉がイヲリの言葉に重なり、座村の心に迫る事となる。

この構成なんだと思われます。

手放せない過去があるから今があり、未来に進める

「過去なんかに お前らが苦しむ必要はねぇんだ」。この「お前ら」はチヒロとイヲリを指し、「俺だけが...過去と共に消える」と座村は言います。これからは自分の人生を生きろとね。

それに対してチヒロは真っ向から反発。

今まさに自分の人生を生きている。

それは何よりも手放したくない過去があるから。

もしも最初から父と暮らしていなければ学校にも通えたのかもしれない。命を懸けたり傷だらけにならなかったのかも。それでもチヒロはあの日々を過ごせて良かったと心から思っています。(第65話)

だから痛くたって全てを踏みしめて未来に進むんだと。

イヲリも同じなんですよね。「大切なものを守れるように お父さんみたいに強くなるの」「私も一緒に戦えるよ」とチヒロと同じ事を言っていた。

それに対して座村はどうか…

イヲリの未来の為と言いつつ、それまでの日々(過去)を紙切れ1枚で捨てるような事をして。あの日 襖を開けて泣いているイヲリに寄り添おうとせず、勝手な妄想を「イヲリの未来」と決めつけ元妻の妹に預けた。

座村にもあったんですよね。

何よりも手放せない過去が。

チヒロの言葉はそこに目を向けさせようとしている!

閉ざした目を開いた座村

淵天を構えるチヒロ。座村も飛宗に手をかけようとしますが、その間にイヲリが割って入ります。すると座村の脳裏に元妻イノリの姿が浮かぶ。

彼女に促された座村は6年越しに、ちゃんと襖を開いてイヲリに対して守ってくれてありがとうと感謝を伝えます。これはイヲリの事をちゃんと見よう、という座村の心境の変化を表すのでしょう。あの日 実際には襖を開かずイヲリを直視していなかったハズです。

そして座村は‟雀”で自らの目を治し、

目の前にいるイヲリを直視します。

「大きくなったな」と。

ようやく見るべきものに目を向ける事ができた座村。

こういう事なんですけどね。

今回、第73話の過去編では隠されていたイヲリの枕元が描かれるんですね。

そこには何もありません。

カグラバチ 第71話 ベッドで眠るイヲリ
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社

しかし幽の1回目の訪問時では、その枕元に座村の似顔絵が貼られているんですね(第71話)。第66話で出て来る似顔絵です。それがなぜか消えているんですよ。

その代わり今回、イヲリの部屋には机が置かれていて、その上にクレヨンと画用紙があるのが描かれているんです。その画用紙に座村の似顔絵が描かれるのだと思われる。そんな描写なんです。

しかし、その時点ではすでに似顔絵は描かれていたハズ。

これは何を示すのでしょう。

読み解きたいんだけど… ちょっとわからない(汗

座村と毘灼の関係

おそらく座村はこれまでの計画を白紙にし、チヒロと協力して真打を折る方向で進んで行くと思われます。そうなると座村と毘灼の関係はどうなって行くのか?です。

カグラバチ 第59話 座村と幽の‟指切り”と協定
出典:カグラバチ|外薗 健|集英社

座村は毘灼と協定を結んでおり、幽とは‟指切り”というものをしているんですね。

あくまでも‟指切り”に関しては幽を縛るものであって、座村には関係がないと思われます。それは幽に約束を守らせるものなんですよ。ちゃんと約束通り情報を話します、って事で‟指切り”をしている。

そして問題はその‟情報”です。

  1. 毘灼構成員 全十名の個人情報
  2. 六平の居所を漏らした神奈備の内通者の個人情報
  3. 妖刀の在処

2.の「神奈備の内通者」に関しては、これから東京の神奈備本部で起きている騒動の中で明らかになる可能性があるんですよね。50人分の職員の個人情報を毘灼に流した奴の正体が明らかになるのならです。

そうなれば もう2.に関しては座村が協定を履行して幽から情報を引き出す必要はなくなるのです。それ以外の情報はそこまで重要じゃないんですね。毘灼と戦う中で明らかにすれば良いのだから。

つまり座村に毘灼と協力する意味はないんです。

すると毘灼の側は、これから神奈備本部から真打を奪い取る事に成功するんでしょうね。チヒロに真打が折れるとなった今となってはです。毘灼から取り戻さねば真打は折れないという状況が作られそう。

毘灼は神奈備本部での作戦において一定の成功をおさめ、その成功が座村を牽制する為の力となって行くと思われます。もう座村の協力ナシでもやって行けるという程の力を持ちそうな。

それが何かは現時点ではわからないのですが、

もう座村と毘灼の協定については決裂って事で進みそう。

すぐに座村が死ぬのはないと思いますが…

昼彦がまだ死んでおらず、命滅契約が切れていない酌揺をコチラ側が持っている点が気になるところですよね。酌揺を使えるのは昼彦だけ。これの攻防において座村がどうなるかって感じですかね。

まだまだ先の話になって来そうですけどね。

まとめ

次回は東京の神奈備サイドに転換するのかな?

もう少し座村とイヲリの話になるでしょうか?

第85話の感想・考察まとめ
  • ヒビの入った飛宗を‟雀”で直した座村
  • 淵天を握る‟痛み”は一般人の目も含まれる
  • 過去に苦しむ必要はないと言う座村
  • 手放したくない過去があるから今があり未来に進むと訴えるチヒロ
  • 座村の脳裏に現れたのは元妻イノリ
  • 6年越しに襖を開いた座村
  • 枕元の似顔絵の謎
  • 閉じていた目を開いた座村
  • 座村と毘灼の協定は決裂か

コミックス8巻の記事は下になります!!

ありがとうございました!!

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