この記事では、週刊少年ジャンプ2025年46号に掲載された「カグラバチ」の第97話「受け皿」の感想と考察を書いて行こうと思います!
前回の振り返りは下の記事になります!

チヒロと座村が神奈備本部に辿り着いたものの降りて来ない。どうやら結界の仕様が変更されているらしい。座村達なら壊せるだろうが数分は必要。それまで持ちこたえる為に薊が妖術「己印」を駆使して幽を攻め立てる──。
問題は結界でしたが、僕が先週予想したのとは違った方向で毘灼は動いていたのです。結界核で事は起きてはいなかったのです!
結界の秘密
神奈備本部は東京の地下施設であり、直方体の結界によって防御されているんでしたね(第78話)。それは「神奈備職員以外の全ての者の侵入を阻む結界」であり、この強固で大規模な結界は‟自然の力”に由来しているのが明らかになりました。
それは‟大地の熱”であります!
地下の建造物に張り巡らされた術陣が‟大地の熱”を玄力に変換。その膨大な玄力の供給先となっているのが結界核の中央に鎮座している者だったのです。彼を媒介に玄力を結界に変換している。
彼こそが結界の要。周囲の6名は補助。
結界の中枢を担う者は10年で交代となり、任期を終えれば一生遊んで暮らせるほどの報酬が約束されていると言います。ただし肉体的負担はかなり過酷なものとなっています。ちょっと僕には無理かな(汗
まず数名の候補者の中から選ばれると、「界々」と書かれた小さな巻物(錠剤サイズ)を口にして肉体を作り変えるところからスタートするのですが。この小さな巻物が鍵を握って来るんですね。
受け皿はもう一人いる
結界核で本部の結界を担っているのは中枢1人と補助6人の計7人。ただし補助の1人が毘灼側とつながっていたのがバレ、亥猿が始末したので現在6人で結界を担っている状態です。
結界の仕様が変更されているのだから、その6人の中にまだ裏切者がいる。亥猿がそう考えるのは当然です。亥猿による犯人探しが始まりそうになり補助の者達は戦々恐々です。
しかし中枢を担う者が「ここにはいない」と言うんですね。自身と同じく外部から供給される膨大な玄力の‟受け皿”となっている者がもう一人いる。本部内に忍び込んでる。
その何者かが結界の条件を「二振りの妖刀だけを阻む結界」というものに変更したのです。結界の条件を変更されたのなら、こちらが再び変更し直せば良さそうですが… それは無理なんでしょうね。
それは神奈備の長官であり裏切者の嘉仙が、不測の事態に備えて用意されてあった「界々」と書かれた小さな巻物を毘灼側に渡していたから。毘灼の誰かがもう一人の‟受け皿”として侵入して来ている。
それは一体誰なのか?と。
もう一人の‟受け皿”である毘灼メンバー
ピックアップされているのは幽を除く5名。
ガーゼの毘灼 |
右嵐 |
瓶伍 |
昼彦の同行者 |
北兜 |
まだ名前が判明していない2名については、WJ45号に掲載の「第1回人気投票」で表記された名前にしています。「ガーゼの毘灼」は幽から「毘灼で一番強い」と言われていた者。「昼彦の同行者」は特徴的な服装の者ですね。
もう犯人は「昼彦の同行者」の一択だと思うんです。
曲者処刑場前にいた毘灼5名が第五層に侵入した際(第87話)、その「昼彦の同行者」と結界核にいる補助の1人が接続していたと思われる節があるんですよね。それは中枢を担う者がしている事と同一なのです。
そして北兜は完全に除外だと思われます。
北兜が何の問題もなく本部内に侵入できたのは、もう事前に結界の条件が上書きされていたからに他ならないと考えられるからです。
もう一人の‟受け皿”は「昼彦の同行者」であり、彼がいる場所にハクリと白廻斬が向かう事になると予想されます。なぜならハクリが手柄を立てるチャンスになるからですよね。大いに期待したい!
幽を王にする
毘灼メンバーの1人「ガーゼの毘灼」が「俺たちは幽を王にする」と言っています。そして幽は「俺がこの国に‟秩序”をもたらしてやる」と言っているんですね。
幽はこの「日本の王」となって「妖刀による‟秩序”をもたらす」つもりでいる。これが毘灼の目的だと考えられます。幽が剣聖を殺害して真打を手にし、契約者が一新されて仲間達がその他の妖刀をふるう。
そして嘉仙は、神奈備を幽を王とする国に雇われる妖術師軍団として組織し直すつもりなのかな。さらに妖刀の力を背景に各地の妖術師一族を支配する。
これならば利害は一致する事になりますね。
毘灼と嘉仙には考えの相違があるのではないかと考えていましたが、そんな事もなさそうな雰囲気です。幽がこの日本を滅ぼすつもりがないとすれば、の話ですけどね。ここはまだ分からない。
1つ気になるのが、
斉廷戦争において日本に侵攻した‟小国”というのは「王家」が率いていたという事です(第72話)。妖刀の登場により、その王家は失脚したと説明されていました。
日本の統治形態はまだよく分かっていないのですが、毘灼メンバーが幽を王にしたいと話しているのは、そのルーツが‟小国”にある事を示唆している可能性があるんですね。‟小国”の絶対君主制を引き継ぐ意思があると言いましょうか。
ただし「王」には色々な意味合いがありますのでまだハッキリはしません。
わずか数分の攻防
座村達なら結界を壊して本部内に入って来る事は可能です。ただし数分程度はかかってしまう。その数分が生身の妖術師(薊たち)には命取りなんですよね。真打の圧倒的な力を前に耐えるのは至難の業。
だから急いで‟受け皿”となっている毘灼を消して結界を元通りにしたい。おそらく薊は座村達が結界を破壊して降りて来るまでは時間を稼ぐ事ができないのでしょう。少しづつですが幽は真打の力を掴んでいます。
落としどころはドコなんでしょうね?
‟受け皿”となっている毘灼メンバーを、ハクリが‟蔵”に閉じ込める事で外部からの玄力の供給をストップさせ、結界を元に戻す事が可能なのだろうか?
あとは剣聖の動きも無視できませんよね。
神奈備と毘灼の攻防に、剣聖が介入する事で思わぬ方向に話が動く可能性もあるんですよね。このまま幽に真打の力を良いように使われているだけで済ませないのかもしれません。
まだ物語は流動的と言えそうです!
まとめ
チヒロと座村がなかなか登場してくれませんね。次回あたり少し描写されたりしないかな。てっきり前回の巻頭カラー回で登場するものと思っていましたから、待ち遠しいんですよ。
- 神奈備の結界は‟大地の熱”という自然の力に由来している
- 結界の要は10年任期で交代
- 「界々」と書かれた小さな巻物
- 結界の仕様変更はもう一人の‟受け皿”による
- もう一人の‟受け皿”は「昼彦の同行者」か?
- 「幽を王にする」とは
- ハクリが‟受け皿”を蔵に押し込む?
次回が楽しみですね!!
ありがとうございました!!
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