この記事では、週刊少年ジャンプ2025年41号に掲載された「魔男のイチ」の第49狩「お水を一杯」の感想と考察を書いて行こうと思います!
前回の振り返りは下の記事になります!
ジキシローネが魔女会議に赴くも出席した魔女は3名のみ。帰ろうとするジキシローネとトゲアイスが言い争いになる。マネーゴールドが協会とジキシローネは対等であり目指すべきは共存である事を確認してその場を収めます。
自室に戻ったジキシローネは突如として予言を受け取る。それは反世界の魔法に変滅されてしまうというものだった。焦る彼女の背後にウェイターがいて、グラスの水を差し出し──!?
いきなり物語が動き出しましたよね!
このウェイターは何者なんだ?
反世界からの伝言
グラスの水を受け取るも、それを床にこぼすジキシローネ。警戒するのも無理はありません。会場にいたウェイターがなぜこの部屋に入って来れるのだ。
ウェイターは「棺」と名乗り、反世界の魔法が主である事、そしてジキシローネに対する伝言を預かっている事を告げます。そして反世界が持っていたのと同じ杖(錫杖)を出し、それで床を打ちます。
すると床が変滅するんですね!
そして伝言の内容を語り出します。
これ以上
出典:魔男のイチ|西修 宇佐崎しろ|集英社
私に関する予言を受け取るな
受け取った場合
この世界から消す
床を変滅させたのは警告であり、言いつけに従わない場合はこうなるぞって事なんですね。ジキシローネの脳裏には先程の予言がよぎります。それについては棺も想像できており、そうなってしまいますよ、と。
ただし予言を回避する方法があると言う棺。
魔女協会を捨てて反世界の元へ来るのならば予言は回避できる。そうすれば消される事はなく、予言の内容も変化するんでしょう。棺の言葉がそのまま追加予言となっている。そんな感じでしょうか。
新しい時代
これまでジキシローネが自由でいられた(=狙われずに済んでいた)のは、反世界が彼女の予言に対して気にも留めていなかったから。彼女が何を協会に言おうが気にしていなかった。
その風向きが変わったと棺は言うんですね。
新しい時代がきた
出典:魔男のイチ|西修 宇佐崎しろ|集英社
これこそが第48狩で、ジキシローネから魔男のイチの存在についてどう思うかを聞かれた際の棺の返答だったんですね。それに対してジキシローネは「いい感想だね」と返しておりました。
魔男のイチの存在が確認された時点(=先のホイタカでの接触)で、反世界はジキシローネの予言を無視できなくなった。イチの出現こそが新時代の到来であり、これまでとはガラッと変わってしまったんですね。
どういう意味なのか。
ジキシローネが受け取っていた予言にこのような一節があります。
名は反世界の魔法
出典:魔男のイチ|西修 宇佐崎しろ|集英社
かの魔法は
決して魔女には習得できない (第20狩)
魔法を習得できるのが魔女だけの時代ならば、ジキシローネがどんな予言を魔女協会に与えようが構わなかったんですね。「ウロロの魔法を習得せし者」が「唯一の光」だ何だと言おうが何の問題もなかった。
まだ反世界の魔法の習得条件は明らかではありませんが、少なくとも魔女には習得される事はないのです。反世界にとって魔女は脅威ではないのです。
しかし実際に現れてしまったんですよね。
同じく魔女では不可能なウロロを習得する存在がです。
それが魔男のイチなのです。
魔女ではなく魔男です!
0.001%の可能性があるかもしれない… という、ほぼ不可能と言って良い出来事。男が魔法を習得するという事態が起きてしまった。それを反世界がホイタカで実際に確認した。ここで話が変わった。
これによりジキシローネの予言の全てが反世界にとって有害なものとなるんですよね。もっと言うとジキシローネ自体が有害な存在なのです。逆に魔女協会やイチにとっては有益な予言となります。
彼らの言い分は分かります。
ジキシローネと予言の魔法の関係性
ともかくジキシローネには反世界の方に協力してくださいと。そうすれば生き残れると言う棺。ここで新たな情報がもたらされます。
‟予言の魔法(あなた)”も
出典:魔男のイチ|西修 宇佐崎しろ|集英社
そして
あなたの魔法心円の中にいる…
‟宿主(ジキシローネ)”も
‟予言の魔法”の魔法心円の中に、‟宿主”であるジキシローネがいると言うのです。
本来なら逆なんですね。
これまでイチが習得した魔法は全て魔法心円の中で暮らしています。
‟予言の魔法”は寝たきりになっていた女性に無理やり習得させる事で体を乗っ取り操っています。喋っているのは‟予言の魔法”であり、ジキシローネというのは寝たきりだった女性の名前なのでしょう。
てっきり‟予言の魔法”がジキシローネの魔法心円の中にいて、そこから彼女を操っているのだと思っていました。そうではないんですね。‟予言の魔法”の魔法心円の中にジキシローネがいる。
まるで‟予言の魔法”の方がジキシローネを習得したようなカタチ。
描き方からして‟予言の魔法”とジキシローネは一心同体です。ジキシローネ(予言の魔法)の顔や髪の毛からマークを取ったのが魔法心円の中の女性なんですね。つまり‟予言の魔法”の姿が全く不明なんです。
そして、
第20狩の「無理やり自分を習得させて体を乗っ取り操る…」の言葉に引っ張られていたので勘違いしていましたが、‟予言の魔法”はジキシローネ(ジッキー)の事を大切に思っているんです。
この部分こそが、
棺が「思ったよりも人間どもに感化されているようだ…」と考える理由なんですよね。‟予言の魔法”は何も魔女協会の魔女に感化されているんじゃないんです。ここは冷淡。ジキシローネによって感化されてる!
おそらく、最初はこういうのではなかったんです。
‟予言の魔法”がジキシローネを乗っ取る時、そしてその直後はこのような関係性ではなかった。徐々に感化されて今の関係性になったのだと思われます。
なぜそう思うのか。
これが新章のストーリーの軸となっているのでは?
かつての‟予言の魔法”とジキシローネの関係性というのは、これまでのスピカとクムギの関係性に等しい。ならば‟予言の魔法”とジキシローネに何があったのかを掘り起こせば、スピカとクムギの関係性を正すヒントが浮き彫りになるのかも。
ここに注目してみたいです!
デスカラス登場
棺の独白を聞く限り、彼は人間ではなく‟魔法”なんだと思われます。
‟予言の魔法”のように人間の男(棺)を乗っ取っている魔法か…
あるいは人間の姿に変化している魔法か…
どちらかなんだと思うんです。
反世界も魔法でありながら人間のような姿をしています。しかし、あの錫杖を手にする修験者風の姿というのは本当の姿ではない可能性があるんですよね。
その魔法の姿形も能力も習得方法も全てが不明
出典:魔男のイチ|西修 宇佐崎しろ|集英社
こう第15狩で説明されているからです。
もしも変滅の応用で魔法の姿形を変化させる事が可能であるならば、反世界や棺が魔法でありながら人間のような姿をしているのも納得なんですね。本来の姿を隠すためです。
そしてデスカラスは何かに気づいています。
いきなり棺の背後に現れて、彼をウェイターと見なして水を要求。すかさず‟貫穿(ラズド)”で攻撃します。しかし棺の方も咄嗟に錫杖を出して防御。それでも相当なダメージをくらっています。
さすがは現代最強魔女です!!
さぁどうなるのか。
やはり‟告解(ゴルゴンダ)”で全てを話してもらいたいところ。反世界の居場所なんて聞き出してくれれば面白いのですが、まだ今の状況では乗り込んだところで習得は難しいだろうか。
取り逃がしてしまう可能性もありそうですが…
どうなるんでしょうねぇ。
まとめ
次回はデスカラスvs棺になりそうです。棺の持つ錫杖は変滅させる事が可能ですが、デスカラスも習得はできなくとも反世界とは戦えましたからね。棺ではデスカラスには敵わないハズなんですけどね。
- 侵入者の名前は「棺」
- 目的は反世界からの伝言をジキシローネに伝えること
- 反世界に関する予言を受け取った場合にはこの世界から消す
- 予言を回避する方法は魔女協会を捨てて反世界の元に行く
- 魔男のイチの存在がジキシローネの処遇に変化をもたらした
- ‟予言の魔法”とジキシローネの関係性に関する考察
- 棺は魔法
- デスカラスvs棺
次回が楽しみですね!!
ありがとうございました!!
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