この記事では、週刊少年ジャンプ2025年17号に掲載された「ONE PIECE」の第1143話「‟神の騎士団”」の感想と考察を書いて行こうと思います!
前回の振り返りは下の記事になります!
神の騎士団がエルバフで仕掛けて来た‟ゲーム”の内容が少しずつわかって来た前回。誰のどんな能力が関係しているのか色々と予想しましたね!さらにはロキが持つ‟鉄雷(ラグニル)”の驚異的な力。激動のエルバフ編はまだ始まったばかり!
今週は表紙&巻頭カラーです!
表紙はルフィ・ゾロ・ロキの3人がドドドンと配置されて迫力満点!巻頭カラーの方は「麦わらの一味のカーチェイス」という読者リクエストを参考にしての1枚!シャボンディ諸島編で登場したトビウオのレース。ちなみにジンベエだけ泳いでますよ! 笑
目次
ソマーズ聖は‟イバイバの実”の能力者
ビーチを歩いて行く子供達を追いかけるサウロ。名前を呼びますが眠っているため何も反応がありません。誘導する矢印に気づきはしますが、サウロには「白い布」にしか見えない様子。矢印の先はずっと先にあるのでしょう。
そ~っとサウロがイルヴァに触れようとすると、透明のトゲが突き刺さって怪我をしてしまいます。そのトゲは誰にも見えず、ロビンとチョッパーにはサウロに何が起きたのかわかりません。この現象には神の騎士団のソマーズ聖の能力が関係しています!
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社
ソマーズ聖は‟イバイバの実”の荊人間!
トゲのある絡みつく様な「荊(イバラ)」を発生させる事ができる能力なのでしょう。これを子供達に絡みつかせる事で、触れた者を傷つける様に仕向けているんです。「荊」は見えない様にもできる様子。
ポイントは見えないって部分なのでしょう。
武装色の覇気で硬化すれば怪我をせず触れる事は可能だと思うんです。あとは子供達に絡みついている「荊」を外すだけなんだと思うんだけど、まず何が起きているかを解き明かす必要がありそう。
エルバフの通信機器「電語虫」
アンジェ先生から「西の村」のドリー達に、子供達に起きた異変と森に出現した怪物達についての報告が入ります。この時に使われるのが「電語虫」と呼ばれる通信機器です。
それは人間サイズもある巨大な電伝虫であり、エルバフ国内でのみ使用可能という事です。電伝虫と違うのは受話器がついておらず、「電語虫」は直接カタツムリに話しかける事で相手に声が伝わる様子です。
エルバフ編で通信機器が登場したのは初めてではありません。
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社
ロキが「雪電伝虫」という「防寒音声認識型」の電伝虫を使って、‟モサ公”と呼ばれる人物と会話していましたよね。通常の電伝虫は極寒では使用できませんので、あれは寒さに強い毛の生えたタイプの電伝虫なのでしょうが…。
「電語虫」というエルバフ国内専用の通信機器の登場が気になるのです。おそらく「雪電伝虫」というのはエルバフ国外から持ち込んでいるんですよ。‟モサ公”がいるのも国外の可能性が高いと言えるかも。
ロキは‟モサ公”を友達と言いますが見た事も会った事もない。つまり「雪電伝虫」で話した事しかないのです。2人をつなぐ「雪電伝虫」はどこでどう出て来たんでしょうね?
慈しみが欠如している軍子
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社
3人で優雅に食事をしている神の騎士団。ソマーズ聖が「愛しい者には棘がある」と言うだろ?といった話をしますが、軍子は「知らぬ」と返しています。
この後にソマーズ聖が親子愛など‟愛”について語るのですが、軍子は終始無言で無関心でいます。それに対して「慈しみ欠如女めェ~!!」と言ってソマーズ聖がひっくり返っていますよね。‟慈しむ”とは愛情を持って大切に扱う気持ちの事。
これは軍子という人物を考える上で重要なポイントになりそう!
ソマーズ聖は‟愛”というものがわかっています。わかっているからこそ、今エルバフで仕掛けるゲームの残酷さがわかる。その上で楽しんでいるんですね。非常に趣味が悪いワケです。軍子はそこに共感できない。
軍子は軍子としか紹介されておらず苗字が不明ですよね。
例えば軍子には親兄弟がいないのかも。愛情を持って育てられた経験がないのかな。だから‟愛”というものがわからず、誰かを愛するという気持ちが持てないのではないか。これは軍子の出自を考える上で大きなヒントになるのかもね。
そもそも軍子は天竜人の血筋なのだろうか?
キリンガム聖は「夢具現人間」
キリンガム聖に「塩が足りない」と言われ、お皿に盛った塩を思い浮かべたソマーズ聖。すかさずキリンガム聖が念波を送ってソマーズ聖を眠らせ、その夢の中に出ている塩を取り出します。
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社
キリンガム聖は幻獣種‟リュウリュウの実”モデル麒麟の能力者であり、「夢具現人間」だと判明しました。「ONE PIECE」において麒麟とは、夢に出て来るものを具現化する動物って事なんですね。そして麒麟は恐竜の仲間に入る様子(龍ではない)。
森に出現した怪物達というのは、キリンガム聖が子供達の夢の中から引きずり出した「恐いもの」の具現化だったのです。怪物は「MMA(ムーマ)」と呼ばれ、未確認動物「UMA(ユーマ)」をなぞらえた造語ですね。夢の「ム」を取っているのでしょう。
そして神の騎士団が食べている食事やワインなども夢から取り出したものらしい。味はするし満腹感も得られますが、夢だから0カロリーなんだそうです。つまりキリンガム聖の能力を使っても聖地マリージョアの食糧危機は解決できません。
ダイエット食には最適ですけどね!! 笑
子供達のルートと火事
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社
軍子が矢印の能力を使って子供達を誘導するルートに選んだのは、「セイウチの学校」から‟樹道8号線”を真っすぐ進んで「西の村」の港に至るというものでした。その港の‟海雲”に停泊する巨人用の船に子供達を乗せて聖地マリージョアに連れ去る予定。
簡単にクリアできるじゃないかとソマーズ聖が言いますが、軍子は港に麦わらの一味の海賊船を確認しており、何かしらトラブルが発生する事を予感しております。この予感は的中するでしょうね。
さらにはロキが起こした落雷による火事が子供達の通るルート上で起きている。このままだと子供達は火事の真っ只中に突入してしまいますが、軍子はダメなら次を歩かせようと意に介していません。火事は神の騎士団にとっても想定外ですが、何も対処するつもりはないみたい。
どうにか火を消さなければならないのですが、その消火に向かった消防隊は森の怪物に叩き落されてしまっています。子供達を止められないのに枝を切る事もできません。
天候を操るナミとジンベエの出番でしょうか?
‟ラグニル”による感電
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社
一方の冥界では‟鉄雷(ラグニル)”を手にするロキとルフィ達が対峙していました。ハイルディン達では‟ラグニル”を「持ち上げる事すらできねェ…」とロキが言っていますね。つまり重たいのでしょう。エルバフ一の力自慢のロキにしか持ち上げられないのかもね。
‟ラグニル”は放電したままで、完全にロキは感電しています。ロキからも電気が出ています。この電撃が理由でハイルディン達には持てないのなら「触れる事すらできねェ」になるハズ。‟ラグニル”から電気を起こすには、持ち上げて何かに打ち付ける必要があるのかも。
ロキと感電に関しては何か秘密がありそう。
さらに不思議な事があります。
ルフィがロキを止めようと動くのですが、ハイルディンが「近づくと感電するぞ!!」と言っています。ハイルディンはルフィの体の特性(ゴム)を知らないのです。これはどういう事なんでしょうね?
エルバフにはゴムがないのでしょうか?
エルバフに伝わる壁画には腕が不自然に伸びている‟ニカ”が描かれていました。この‟ニカ”の体についてエルバフでは何と伝えられているのでしょうか。エルバフにはゴムと、その絶縁体としての特性がわからないのかな?
ハイルディンはルフィが‟ニカ”になれる能力を持っている事は知っているんです(第1136話)。そのルフィに感電するから近づくなと警告するって事は、ハイルディンにとって‟ニカ”とゴムはつながっていないのです。ここは明白なんですよね。
エルバフにゴムって存在しないのかな?
ロキの目の包帯
ハイルディンが幼少期を思い出すシーン。
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社
まだ子供の頃ですが、ロキはすでに目に包帯を巻いているのです!
磔の刑にされた際に目に包帯を巻かれたワケじゃなかったのです。そして、目を隠す事に悪魔の実の能力は無関係だとわかります。ロキが能力者になるのはハラルド王の殺害以降だとされているからです。
この回想シーンからすると、ハラルド王は2人の息子を分け隔てなく育てていたのがわかります。ロキの目に包帯を巻くのが、例えば見聞色の覇気の訓練だとすればハイルディンにもしていないのは不思議です。
ロキの目には何かあるんでしょうね。
これまでシルエットで登場している時には、ロキの目は2つの白丸で描かれているんですね。第858話でローラに求婚しているシーンと、第1130話で‟呪いの王子”と紹介される2回です。そこでは包帯を巻いている様には描かれていない。
ちょっとまだ理由に思い当たるものがありませんね。
ロキの真意とは
ロキの治療を許したハイルディンですが、母を侮辱して父を殺害した事がどうしても許せない。倒れているロキに斧を振りかぶるハイルディン。そこでロキが語り始めます。
身近なドラマに酔ってるヒマあんならよ
出典:ONE PIECE|尾田栄一郎|集英社
‟森”を見ろ……!!
まさかお前までおれが本当に殺意をもって
親父を殺したなんて… 思ってねェよな
おそらく「‟森”を見ろ」というのは、実際にエルバフの森を見ろという意味と、‟木を見て森を見ず”という意味合いの2つがあると思うんです。ハイルディンは小さな事にこだわって全体が見えてないぞ、と言われているのではないかな?
つまりロキがしていた事というのは、実はハイルディンを守る行為だったのかも。
ハイルディンはエルバフ王家の血を引きながら、他国の巨人族の血も引いているんですよね。そんなハイルディンをハラルド王は差別しなかった。これを快く思わない者達がエルバフには沢山いたのではないかな?
ハラルド王の言葉通り「私の跡は2人で仲良くエルバフを支えて欲しい」という事になれば、エルバフ王家の血が汚れると考える者が出て、ハイルディンの命が狙われる可能性があった。そうではない事をロキは示す必要があったんじゃないかなぁ。
ここにハイルディンの母を侮辱した真意というものがあったのかも。正式な王の子と呼ばれるロキがそういう風に言う事で、ハイルディンの命は守られて来たのかも。
そしてハラルド王殺害の真相ですね!
おれと親父の関係性を、近くで見ていたハイルディンは知っているだろ? そんなおれが親父を殺したくて殺したと思うか? こう言っている様に聞こえます。実際に殺意をもって父ハラルドを殺したのではなさそう。
知られざる理由、事情があったんでしょうね!
もしかすると裏にソマーズ聖がいたりする?
「荊」の絡まったロキを抱きしめてハラルド王が死んだって事だったりするのかな。あの食事シーンで語っていた事が、ハラルド王とロキに起こっていた。この可能性があるのかどうかです!
アウルスト城の「王の間」の魔法陣。これは前々からあった可能性があるんです。聖地マリージョアとアウルスト城をつなぐ道はもうすでに作られていた可能性もあるんですね。ハラルド王と世界政府には何かあったのかも。
おそらくハイルディンとロキは和解する展開になると思うんです。そして2人が討つべきは神の騎士団(世界政府)という道筋になって行きそうな予感がします。
まとめ
神の騎士団3人の能力が判明した事で、‟ゲーム”で何をしようとしているのかがわかって来ましたね。そして、どうやらロキは敵じゃなさそうです。優しいところあるんでしょう。
- 子供達に触れると怪我をするのは‟イバイバの実”の荊人間ソマーズ聖の仕業
- 電語虫はエルバフ国内のみで使える通信機器
- 慈しむ心を持たない軍子の出自
- キリンガム聖は‟リュウリュウの実”の幻獣種(モデル麒麟)の能力者であり、森の怪物達は子供達の夢を具現化させたもの
- 子供達のルート上の火事を鎮火させるのはナミとジンベエ?
- エルバフに伝わるニカとゴムの関係性の謎
- ロキは実はハイルディンを守っていた?
- ハラルド王の死の真相とソマーズ聖の暗躍
さぁ次回はどう展開するのでしょうか。
ロキの告白と陽界の危機的状況が交互に描かれる事になるのでしょうか。
楽しみですね!!
ありがとうございました!!
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